年末のアインシュタイン
今年最後に読んだ古典は、アインシュタインの『相対性理論』(岩波文庫)だった。
私が理解できるところは少なかったが、いくつか思ったことがある。
第一部の時計の話が出てくるあたりは、物理学の論文じゃないみたいで面白かった。
また、ダリが描いた「記憶の固執」のグニャリと垂れ下がった時計は、相対性理論のイメージの視覚化として見ることができる。
本来は「剛体」であるはずの時計が伸びているのは、時空間の相対性を暗示しているかのようだ。
ちなみに訳者の内山龍雄は、アインシュタインと時期は違うが、プリンストン高等研究所に在籍していた模様。