30kg痩せて起きた負の変化の話【エッセイ】
はじめに
今年に入ってから約30キロ痩せました。当初ほぼ週に1キロのペースで体重を落とし、少しずつペースを落としつつも減量は止まらずにここまで来ました。
さすがに心身共に色んな変化が起きています。
もちろん基本的にはいい変化ばかりです。血液検査の数値も改善しましたし、周りからやたら褒められて自己肯定感も高まりました。トレーニングを習慣化させたので体力もつき、活動時間が増えたおかげでVtuberとしてもできることも増えました。あと冬物をまとめ買いした際に気づきましたが前よりピタッとした服を好むようになり、「あー、やっぱり体見せたくなるんだな」と自分の変化に苦笑いしています。
ただ、
「でこれって良くない変化だよね?」
「自分がこんな風になっていたら嫌だな」
と思ってしまう、マイナスの変化、あるいは負の変化になってしまうかもしれないものが意外とあるなという思いも、減量が落ち着いてきた今冷静になると見えてきました。今回はそれについて書いてみようと思います。
手足が冷えるようになった
もともと私は手足が温かかったんです。特に手は自分の冷えた部分を自分の手で暖められるぐらい熱を持ってました。蒸れてしまうので真冬でもスキーでもしない限り手袋を履かない(北海道弁)ほどでした。
ただこの秋・冬は本当に手足が冷たいです。外に出る時は手袋が欠かせなくなりましたし、寝る時も靴下を履いています。キーボードを打つ際に手が縮こまっているのを感じ、指の体操を取り入れて対応しています。手荒れもひどくて保湿剤や軟膏を塗りたくっています。
医師に聞いてもやはり痩せたことで体質が変わったんだろうということです。「いっそ手だけ太ってくれないかな…」という気持ちと、「この細くなった指なんだかんだきれいだしいいな…」という二律背反が私の中で闘っています。
数字中毒みたいになった
実は今の体重は少し減りすぎなんですよね。あと数kg痩せるとBMI的には「痩せ」に入るぐらいです。
なのでちょっとぐらい体重が増えても問題ないんですよね
ただ、今体重計の数字が急に増えるのを見たら過剰にうろたえる自分が想像できてしまいます。
私にとって、減り続ける体重は今年最大の「成果」だったと思うんです。
単純に体が健康になるだけでなく、毎日、毎週のように数字と言うわかりやすい形で更新される結果、そして周りからの称賛と自身の中での満足が合体して一種の中毒的に減量をしていたと思います。数字が減ることそれ自体に悦びを覚えていたのは間違いありません。
その結果、今は体重が増えることの恐怖がぬぐえない恐怖を抱いている私がいます。もちろん過度のリバウンドを恐れているところもあるのですが、それ以上に数字の持つ悦びと、減ることが悦びと学習しているせいで増えることがマイナスであると認知してしまっている歪みが自分の中にあるのは否定できません。今BMIが「痩せ」になったらきっと「さすがにまずいなぁ」と言いながらどこかで喜んでいるでしょう。もしかして過度なダイエットで体を壊してしまう人ってこういう心性があるのかも…?と、今までわからなかった心持ちに思いを馳せる感覚もあります。今はちょっとずつ食べる量を増やし、食べる楽しみを高めつつ意識を減量から筋トレへ向かうようにしていますが、それはそれでまた違う中毒にならないかと不安だったりします。
さらに、「数字」という成果の喜びを知ったゆえに、VTuber活動でも前以上に数字に一喜一憂するようになってしまったところがあります。自己PRをちゃんとしなければという目標もあったのですがnoteのビュー数を強調してドヤったり、youtubeが伸びなくて過度にへこんでいることを思い出してちょっと恥ずかしくなっています。
もちろん数字は自身へのフィードバック・成果のアピールとしてわかりやすく最適なものですし、客観的な指標から考えることは大切なことです。それは大事にしつつも、それだけではない質的な成果、向上にもっと目を向けていくことを忘れないようにやっていきたいものです。
面白くなくなってないか不安になる
お笑い芸人さんが筋トレを始めると面白くなくなる、面白さが変わってしまう、という俗説を聞いたことないですか?
自分がそうなっているのではないかと不安に思っています。
おそらく今年一年で話し方がポジティブになっていると思いますし、前よりも自分を前に出せるようになっています。それ自体は人間としてもVtuberとしても「成長」と言っていいでしょう。
ただ、もともと私を面白く思ってくださる方が私に求めているものとは方向性が違ってしまっていないかという不安があります。また自分を前に出し過ぎて周囲をないがしろにしていないかということも考えてしまいます。あと話し方が馴れ馴れしくなって失礼に見えてないかなとか…。
さらに、好奇心をもって色々学んだ結果、最近ジャーナリングとかモーニングルーティンだとかいわゆる「意識高い系」みたいなカタカナ言葉をやたら使ってることに自分でも苦笑いしています。
これって周囲からしたらさらに苦笑の対象なのでは…?
何よりそもそもこんな不安抱くこと自体すごく自意識過剰なのでは…?
ただ、かといってこの変化を止めるということが正解だとも思えないです。間違いなく「向上」ではありますし。リアルタイムで変化する自分を大切にしつつ、自分が変わっていく中で昔の自分やそれに近い考えを否定せずにいければと思っています。
そもそもこの話をしすぎ
これが最大の問題なんですけど、多分私、特にVtuberの私は痩せた話をし過ぎだと思います。
もちろん私自身にとっては今年最大のニュースなんですけど、リスナーがそれを求めているかというと違うでしょう。
正直自慢や嫌味に聞こえている例は結構あるんだろうなと今回改めて冷静になったんですよね。この記事自体「またこの話してる…」って思いながら開いた方もいるでしょう。
なのでこの記事を書いた一つの理由として「痩せた件についての言及はこの記事で一区切りにする」というのがあります。これ以上この話は多分面白くないだろうな、と。今後は多分大規模なリバウンドとか、めちゃくちゃ筋肉ついたとか巨大な変化が起きない限りあまり話題には出さないようにしようと思っています。
そのためには、この話題に頼らなくてもいいように色んな話題を私がよりアンテナを広めて集めていく必要があるのでしょう。正直話題がこれしかなくてこれを話していた面はあります。リアル生活がトレーニングとVtuber活動、あとは身バレや秘密保持の観点から言えないことで埋まり過ぎなので、もう少し話しやすい日常的・文化的なことを増やしていきたいです。
ただ、今後このダイエットやトレーニング、あるいはVtuber活動を通じて気づいた、体重とかそういうことじゃない自分の気質について書くエッセイは二本ほど予定していますのでそちらはお付き合いいただければと思います。
とはいえ
やっぱり、「痩せてよかったな」とは思っているんですよね。もちろんそもそも健康の危機だったりはしたので…。
余談ですがトレーニングを習慣化した合間に滑舌トレーニングを入れるようにしていて、それによって前よりすらすら喋ることができつつあるのでは?とも感じます。
そんなこともありますし、今回得たいいものを伸ばし、よくないものは補っていけたらいいなと思っています。
おまけ
自身や周囲について考察したタイプのエッセイをいくつか貼っておきますのでよければお読みください!数字についての話もあります!