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【初出場者向け】パワーリフティング大会に必要な準備・当日の流れ

2024/4/20、第81回東京都パワーリフティング選手権大会に出場してきました!

結果はまた次の記事で書くとして、今回は【パワーリフティング大会当日の流れ】についてお話しようと思う。

実際、体系的な情報がネット上になく、エニタイムの野良トレーニーである僕からすると当日を迎えるまで非常に不安だった。
なので、今回はパワーリフティング初出場を考えている人向けに丁寧に解説できればと思う。


■事前準備

1.JPA選手登録

日本パワーリフティング協会(JPA)公認大会、国際大会へ出場する際は必ず選手登録を行う必要がある。
今回の大会は日本パワーリフティング協会(JPA)公認大会なので、大会エントリー前にHPから選手登録を行った。

特に所属するパワージムがなく、ゴールドジムやエニタイムでトレーニングしている人は「個人登録」という扱いになる。

登録料は年間5,000-10,000円程度。

2.TPA大会エントリー

今回の大会は東京都パワーリフティング協会(TPA)主催なので、HPから大会にエントリーする必要がある。
エントリー料は約10,000円。

全国規模など大きな大会では、大会出場のために「標準記録」がある。
過去に一定以上の記録を満たしていないと出場ができないというものだが、今回の大会は先着申込なので誰でもエントリーできる。

今回の大会は4/20開催で3/3に申込開始だったが、開始数時間後には枠が埋まってしまっていたので、申込時間にはHPに張り付いているようにしたほうがいい。

大会情報は東京都パワーリフティング協会のインスタ等でチェックしよう。



3.エントリー表、スケジュール表を確認する

大会の数週間前に、東京都パワーリフティング協会のHPでエントリー表とスケジュール表が発表される。

エントリー表で自分の階級やグループを、スケジュール表で自分のグループの開催時間をチェックしよう。
僕の階級は13:15検量開始、15:15試技開始、19:15終了予定で、実際もだいたい予定通りに進行した。

僕は勝手に朝開始の昼終了かと思っていて、夜に入れていた予定をキャンセルしなければいけなくなったので皆さんは気をつけるように。
なんなら初大会で疲れすぎたので、その後に大きな予定を入れるのはやめたほうがいい(戒め)

■大会当日

1.検量

当日会場に着いてすることが、検量、つまり体重の計測。

当然ながら、出場する階級の体重の範囲内でないと検量をパスできない。
重いのはもちろん、軽すぎてもダメなのだ。

例えば74Kg級に出場する場合、
66.01kg〜74.00kgの範囲内でなければいけない。

検量時に体重をクリアできなかった場合、試技の数十分前までに再検量となる。
それでもパスできない場合は階級別ではなくオープンでの参加となる。

検量では一人ずつ名前を呼ばれ、検量室に入ってパンイチあるいは全裸になって体重計に乗る。

その後、
・スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの第一試技の重さ
・スクワット、ベンチプレスのラックの高さ

を申告する。

ラックの高さについては後で解説するが、初出場の場合わからない人も多いので、第一試技前までの申請でも問題ないようだ。
また第一試技の重量変更もできる。
アップの調子次第で調整ができるということだが、試技開始3分前くらいに締め切られるので注意。

その後、試技申請用のカードを渡されるのでそれで検量は完了となる。
長々と書いたが、だいたい一人2分程度で完了する。

2.コスチュームチェック

コスチュームチェックとは、大会で着用する全てのものがルールに適しているかを確認するものだ。
ここでチェックを受けたもの以外のギアを試技で使用することは不可能。

タイミングは検量前、検量後のどちらでも構わない。

一部認定品でないといけないものもあるようなので、基本的に「SBD」や「A7」などパワーリフティング専門メーカーのものを使うのが安全。

主なチェック対象は以下の通り。
・Tシャツ
・シングレット
・ベルト
・リストラップ
・シューズ
・ソックス
・ニースリーブ

・Tシャツ(必須)

着用する枚数分、全てをチェックされる。

<NG例>
・袖がない、長いもの
・柄もの
・派手なプリントがあるもの
・過度なオーバーサイズ
・背中に滑り止めがついているもの

<推奨例>
・無地
・黒か白基調
・表面は化学繊維でなくコットン100%
・身体にフィットするサイズ感

・シングレット(必須)

ちょっとダサいが必須。

重量を上げるサポートがあるものかと思っていたが、そうではない模様。
スクワットのときにお尻が下がっているか、ベンチプレスのときにお尻がついているかが判定しやすいように、身体に密着するウェアを使うらしい。

177cm74kgでSBDのLサイズを使用。

・ベルト(任意)

なくてもルール上問題はないが、着用率はほぼ100%だったように思う。

パワーリフティング用のベルトは非常に高価だが、年々高騰しているので早めに購入したほうがよさそう
着脱が簡単だし、保護力も強い。一度買えば余程のことがない限り10年単位で使えるはずだ。
あとシンプルにかっこいい。

ちなみにゴールドジムのベルトのように厚みが均一でないものは大会では使用不可なので注意。

ウエスト80cm前後でSBDのMサイズを使用。

・リストラップ(任意)

こちらもなくてもルール上問題はなく、稀に着用しない人がいたが、手首を守るためにもあった方がいいとは思う。

100cm以内というルールがあるので、SBDの最大サイズを使い込んで伸びてしまうとアウトになる可能性がある。
その場合、その場でハサミで切らないといけないという噂もw

SBDのスティッフMサイズを使用。

・ソックス(必須)

デッドリフト用の長いソックスは必須。
膝下である必要があるので、SBDやA7などのものを購入しよう。

スクワット、ベンチプレスでは普通のソックスを選べば問題ない。
ただしスクワットのときにニースリーブに被るものはNG。

・ニースリーブ(任意)

なくてもルール上問題はないが、スクワットでの着用率は100%だった。

サイズ感が難しくて、小さいほうがサポートが強くなるが着脱が大変になる。
試合用と練習用で使い分けをし、試合用ではギリギリを狙う人もいるようだが、着脱を他人に手伝ってもらうのはルール違反。

177cm74kgでSBDのMサイズを使用。

・シューズ(必須)

使う分だけチェックが必要。
種目によって使い分ける人もいる。

スクワットはソールが硬く踵が高くなっているもの
デッドリフトはソールが柔らかく薄いもの
を使用することが多い。

スクワット
NIKEのロマレオスⅡ 28cm使用。

ベンチプレス、デッドリフト
NOTORIOUS LIFT(ノートリアスリフト) SUMO SOLE GEN 2 EU42使用


3.ウォーミングアップ、ラックの高さ確認

試技開始前に、ウォーミングアップをすることができる。

だいたい試技開始の30-40分前から開始する人が多い印象。
例えばスクワットの試技が終了して、栄養補給や着替え、ストレッチを十数分くらいしたら次にベンチプレスのアップが始まるイメージ。

初出場の人は特に、スクワット、ベンチプレスのラックの高さを確認しよう。
大会で使われるラックはパワーリフティングメーカーであることが多く、ゴールドジムやエニタイムのラックとは大きく異なる。
今回のアップ場は、プレートは大会の仕様とは別だったが、ラックとシャフトは大会の仕様のものと同じだった。

1コートにつき2つのラックが用意されていて、同じ階級の人同士で順番待ちをしてアップを行う。
重量やラックの高さのセッティングは周りの人が自主的に助け合いをしているので、慣れたら周りの人のセッティングをサポートしてあげよう。

肝心のラックの高さだが、こればかりは何回か試してみるしかない。
同じくらいの身長の人のものを参考にしてみるのもいいだろう。

高さが決まり次第、速やかに申請をしよう。
運営の方に口頭で伝えればOK。

177cm74kgでスクワット13段目、ベンチプレス7段目。

4.栄養補給

検量後、また試技の合間に栄養補給をしよう。
固形物よりも流動食に近いほうが消化に良いのでおすすめ。
緊張もあり喉が乾くため、水分は2L以上は必要。

・OS1 経口補水液

迅速な水分補給、ミネラル補給、カーボアップ。

・羊羹

咀嚼の必要がなく、カロリー密度も高いので素早く栄養補給できる。

・EAA

アミノ酸を素早く補給したい人に。


5.競技開始

スクワット第一試技
スクワット第二試技
スクワット第三試技
ベンチプレス第一試技
ベンチプレス第二試技
ベンチプレス第三試技
デッドリフト第一試技
デッドリフト第二試技
デッドリフト第三試技

以上、計9試技を行う。

普段のトレーニングは一週間で分割して行う人がほとんどだと思うが、できれば事前にジムでスクワット→ベンチプレス→デッドリフトを全てやる日を作って練習しておいたほうがいい。

第一試技の重量は検量時に申告しているのでいいとして、第二試技、第三試技に関しては、前の試技が終了して1分以内に重量を申請しなければいけない。
なので試技カード、ボールペンは常に持ち歩くようにしよう。

重量設定についてはあまり詳しくないので詳細は控えるが、

第一試技…120%確実に挙がる重量(3repくらいできる重量)
第二試技…100%確実に挙がる重量(2repくらいできる重量)
第三試技…できれば挙がる重量

で行った。
初出場であれば第三試技も挙がる重量にしたほうがいいという意見もあったが、失敗して身の丈を知るのも大事だと個人的には考える。
ただし、もちろん怪我はしないようにしよう。

6.競技終了

試技を9回行うのは想像以上にかなりタフで、試技だけでも3-4時間くらいはかかる。
なので前述の栄養補給は必須。

試技終了後、表彰式などがあるが最近のパワーリフティング大会はレベルが高く、初出場でそこまでの成績を残すことは難しいのではないだろうか。
賞状は全員もらえるらしいけど全然知らずに普通に帰っちゃった

■まとめ

以上がパワーリフティング大会の流れとなる。
実際に参加してみた感想や反省は次の記事で書こうと思う。

結論としては、
・大会に出ないとわからないことはたくさんある!
・入賞はできなくても自分との戦いが楽しい!
・次も出たい!

というところだろうか。
みんなもパワーリフティングやろうぜ!

■おわりに

このnoteは、筋トレを始めたばかりで、しっかり身体のことについて勉強したい人をターゲットに、健康的な生き方に関する情報を論理的に発信しています。

過去にもいろいろな記事を投稿しているので、もし気になったら読んでみてください。
また、記事にしてほしいトピックのリクエストもコメント欄から募集中です。

筋トレについてそこそこ詳しい方や、実際にトレーナーとして活動されている方にとっても、「こんな考え方、こんな表現があったんだ!」という発見になってくれれば幸いです。

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