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面倒見の良さと過保護、人が育つために必要なのは?「育てる」から「育つ」へ

 人手不足・人材不足が進む中で、人材育成についても次から次へと様々な話題や悩みが出てきます。
 採用が難しくなる中で、早期育成も必要、同時に離職しないように丁寧に育てなければ…益々難易度が上がっている感じです。

 これまではどちらかと言うと、人材育成に力を入れたくても時間が確保できない、やり方がわからないという悩みが数多く挙がっていました。
 しかし最近は、以前よりも時間を割き、様々な方法で取り組んでいるが、上手く機能しないと言われることも増えています。
 大切に育てようと言う風潮が強まる中?、部下育成や後輩指導に関して熱心に・前向きに取り組んでいるが、思うように育たないという声を聞くことが増えました。

 その理由(背景)の一つとして、大切に育てようとするあまり、過保護になっているケースがあります。
 日頃から、絶えず部下や後輩の状況を観察して、細かく指導することは大切です。
 しかし度が過ぎると、もう少し自力で取り組めば何とかできる場面でも、上司・先輩が飛んできてすぐにフォローやアドバイスを始める、そのためいつまでたっても一人立ちできない…そんなケースも増えています。

 悪循環が起こっているところでは、部下・後輩が何か困ったことが起こると、ほぼ作業を止めて、誰かからのフォローを待つのが常態化している(クセになっている)ところもあります。

 全く指導がない、逆にハードマネジメント・マイクロマネジメントよりもいいのかもしれませんが、良かれと思って、前向きに取り組むほど、成長する機会を削っているのは勿体ない話です。
 仲の良さ・面倒見の良さが本当に本人・チームのためになっているのか?絶えずふりかえりが求められます。

 当たり前のことではありますが、部下や後輩の成長・成熟の状況に応じて、関わり方は変える必要があります。いつも同じ方法が通用するわけでもありません。

 シンプルですが絶えず何のためにやっているのか、「育てる」というよりも本人が「育つ」ためには何が必要か?そういう感覚が必要です。

 力を入れて取り組みたいと思う場面ほど、目的と手段がすり替わってないか、確認したいですね。

<ヒューマナイズ通信 2024.09.04掲載 一部修正>
 https://humanize.co.jp/

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