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ゲロとバズ


娘が吐いた。


待ちに待った、京都への帰省。年に1回しかない帰省に、親子共々うっきうきのウッキッキーで向かいました。

2日目。その事件は起こります。

もともと気管支が少し弱く、この時期は冷気を吸うと咳き込む娘。お医者さんから薬を処方されてはいるものの、暴れすぎると激しく咳が出るのです。

その日は植物園に行き、案の定大はしゃぎ!親の制止も知らんぷり!四つ葉のクローバー探しながら、ぴょんぴょんバタバタぎゃーぎゃークネクネ!

「ちょ!ほんと、落ち着いて!?あんまりはしゃぎすぎるとさ……!」

「ゲホゴホ!う、うぅ!」

あ、やばい。水!水どこ!?

「うおぇぇぇ!」


言わんこっちゃない!!


すぐさま、妻とおばあちゃん(母)が駆け寄ってきて、皆で介抱。妻は、流石の手際で汚物を掃除。僕は、袋を出したりしてサポート。おばあちゃんは、娘に声をかけて安心させていました。年1なのに、見事なチームワーク!

それでも、吐いちゃったことが悲しくて、娘は号泣。

「お……お……」

肩を震わせながら何かを言おうとしています。

「大丈夫?声、出さない方が良いよ?気持ち悪いでしょ?」

僕が声をかけて、背中をさすろうとしたその時。娘は涙を流しながら叫びました。

「おじいちゃんは何やってんだよぉぉぉぉ!!!」


小さい藤原竜也いた。


みんなのアイドルのアタチが!こんなに酷い目にあってるのに!おじいちゃんは一体全体どこほっつき歩いてんのよぉぉぉ!アタチよぉぉぉ!なのです。

言われてみれば、おじいちゃん(父)がどこにもいません。どこ行った?

近くのトイレで手を洗い、お水を飲んだら落ち着いた娘。と、そこへ何やらニコニコしたおじいちゃんが帰ってきました。

「ほら、5つ葉のクローバー。」


まだ探してたの!?


どうやら、娘が四つ葉のクローバーを見たことがないと聞いて、必死に遠くまで探しに行ってたのだそう。吐いたことにも気づいていなかったようです。

それにしても、5つ葉って。なんか種類違うというかクローバーかどうか怪しいけど、何しろレアすぎる!SSRおじいちゃん!じゃなかった!SSRクローバー!

娘も大はしゃぎで、クローバーを受け取りニッコニコ。今は、我が家で押し花として残しているのでした。

ちなみに、この内容を先日Xでポストしたのですが……。



おじいちゃん、万バズ。


まさかまさかの、人生初の万バズは、初登場のおじいちゃんによるものでした。


【あとがき】
おじいちゃん(父)、ホントに忖度しないんです。
しりとりもガチだし、ちょっと娘が考えてると「5!4!3!」とカウントダウンして煽ります。
あと指相撲も負けてあげるなんてしません。普通に勝ちます。
神経衰弱はガチで負けてました。そして、ガチで悔しがっていました。(笑)

でも、その大人気なさというか、絶妙な塩梅で忖度しない感じが、娘は大好きなんですよね。
いつも僕や妻に忖度されてる娘にとっては、それが新鮮なのかも。
「おじい!おじい!」と、終始おじいちゃん大好きなのが伝わってきた、2泊3日なのでした。

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