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エディンバラ ロイヤルマイル散歩

noteのこーはちさんの記事を発見して

”スコットランドの首都エディンバラにある、ロイヤル・マイル、
この周辺は、もし気が向いたらストリートビューで観光してみてください!!4時間は見れます!あー、行きたい!”

もうなんか自分の作った街でもないのに、心踊って、ほな、ちょっくら散歩に行ったるで、と写真を撮ってまいりました。(あ、今週は有休消化でお休みなんです。もう毎日楽しくて仕方がない)。

こんな感じで行ってきました。

模型で言うとこんな感じで散歩してきました

[1] エディンバラ城から緩やかに坂になっているロイヤルマイルの一番坂の下は行き止まりです。

ロイヤルマイルの坂、一番下はパレス=宮殿です、奥に見えていますね

行き止まりの先は、ホリルードハウスパレス(王・女王の別荘)、The King's Gallery (宝物展示)(Fabergéの卵とかあるよ、ロシアからもらったのかな)向かいは国会議事堂です。ホリルードハウスに関してはもう少し詳しい説明を一番最後に載せておきますね*。

ロイヤルマイルの坂の一番下、左がクイーンズ、変更されキングスギャラリー。右が国会議事堂。

この国会議事堂なんですが、1998年、Enric Mirallesというスペインの建築家のデザインがコンペを勝ち取り、その奇抜、かつオーガニックな建物があまりにも凝りすぎていて予算を大幅にオーバーして、もう出来上がらないのではないかとヤキモキしたのですが、完成は2004年。

1997年当時、予算は~£40millionだったそうですが、完成時には£430million(今のレートで換算すれば日本円800億超え)コストがかかったそうですから、税金の無駄遣いと言われても仕方がないですね。

予算の10倍以上のコストがかかった国会議事堂
wikiによれば、この面白い窓枠は、このスコットランドの有名な絵をモチーフにしているらしい

国会議事堂は無料で中も見学できます。いろんなところにデザイン性があって中も見どころがあります。

[2] さて、ロイヤルマイルの坂を登りながら、ちゃんと左右キョロキョロしていただきたいと思います。例えば、右手の奥には、White Horse Close . . .

White Horse Close
White Horse Close
ここは1740年ごろ、ホテル、ワイン・ウイスキーセラー、乗合馬車の集合場所だったらしいです
今は旅館はなく住宅、人が住んでいるそうです

そうです、あのホワイトホースウイスキーの。

ホワイトホースウイスキーは世界の黒澤明氏が愛していたそうです。
このHPでは1742年ごろ、壁に白い馬が彫られていたのですね


道すがらキョロキョロしすぎて、ドアの小窓の向こうを覗いてみたりしていますが . . . 

[3] それほど長くないロイヤルマイル上には2件もスターバックスがあるのですが(ゴリ押しですよね)、できれば地元のカフェを利用して欲しいです。

SANTU Coffee

今は引っ越されてしまったのですが、SANTU COFFEEの経営者はうちのフラットの真下の住人だったのです。お若いご夫婦で、旦那様はブラジル出身。コーヒー豆もブラジルから直輸入。焙煎機も複数別場所にあってガンガン焙煎されております。いつも安定したコーヒーを出されるので、ホテルなどにも進出して順風満帆。

行ってみてね
我々は、オーナーの隣人よ、といって無料でコーヒーをゲッツしたことがあります(意図せず)
オーナーの昔の隣人だった山林さんのnoteを見ましたと言っても、多分無理だと思うケド。

[4] 道すがら、ほぼ99%の確率でバグパイプを演奏している人を見ることができると思います。

スカートよ

[5] Cadenheads Whisky Shop

今では珍しい、ウイスキーボトラーのお店です。昔は今ほど広告の出し方とか売り方のノウハウが確立されていなかったので、きっとウイスキーの売り方もボトラーを通して、みたいなことが多かったのではないかと思います。つまり、ボトラーがウイスキーを樽ごと買ってきて、ボトルにつめ、デザインして小売するということですね。1842年創業。

予約をすると、何種類かのウイスキーの試飲やウイスキーの色々な説明をしてくれるお兄さんがいます(有料ツアー)。

昔一度行ったことがあるきり、また行ってみよう

[6] ファッジハウス

イギリスで生まれたというお菓子、ファッジ Fudge です。ボックスやラッピングも可愛いのでお土産にぴったり . . . 

ファッジハウス

 . . . なんて言いましたが、食べてびっくり。これほど甘くて工夫のないお菓子が世の中にあるだろうかというほど、お砂糖とミルクとバターを混ぜて固めただけの、これって角砂糖を口に入れた?と間違うような強烈な甘さです。ほろほろと口溶けするところも、まるで角砂糖。さすがイギリス(私には無理)。

[7] quaich=クエイク

もちろん、観光客トラップのお土産やさんもたくさん並びますが、ファッジよりも個人的におすすめなのがquaich=クエイク。

quaich

スコットランドではこれでウイスキーをのみ友情の証とするそうです。

[8] White Hourse Oyster Bar オイスター=生カキ

創業1742年というWhite Hourse Oyster Bar。平日の午後に行くと、生カキが一つ2ポンドで食べられます。スコットランドの生カキは小ぶりですがとても美味しいです、おすすめ。

オイスターバー
午後12時から5時までを目指せ


ロイヤルマイルの坂の下半分以上は車も走行できるのですが、できればロイヤルマイルは歩行者天国にした方がいいと思うんですよね . . . 

ここで半分くらい


[9] John Knox house ジョン ノックス ハウス
ロイヤルマイルの中でも必見。現存する中世の建物 (1470年)を味わえます。

John Knox House 1470年とな?!

ジョン ノックスはかの有名な宗教改革のスコットランドでの先駆者・中心人物です。パワハラやお金儲けでイケイケのローマ・カトリック教会の教皇位・聖職者への不満と結びついて、プロテスタントが生まれていったわけですが、イギリスでは旧キリスト教では許されない「離婚」をしたいがためにプロテスタントを推し進めたヘンリー8世の時代です。

その頃、スコットランドはメアリー・スチュワート Mary Queen of Scot が女王でしたが、ジョン ノックスはメアリー・スチュアートと何度も会談し、ローマ・カトリックの習慣をやめるように諭したらしいです。若く美しくフランスかぶれしているキラキラのメアリー・スチュアートに対して、頑固で信心根深いジョン ノックス。ジョン ノックス ハウスでそうやって相反する二人が対決していたのかと思うと、のちのメアリー・スチュアートの人生を知るとますます感慨深いものがありました。

私は北海道に住んでいた時に、隣に住んでいた人が長老派教会の牧師さんで、スコットランド(エディンバラ)に引っ越しますと伝えると、ああ、あのSt Giles大聖堂の、いわば、我々の総本山のね、的なニュアンスで目をキラキラさせていらしたのですが、私は「長老派」というものがよくわからず、はあ〜っと退散した記憶があります。いまだにプロテスタントの派閥になるとよくわからない。

そんなことを思いながらあたりを見回すと、ロイヤルマイルの上半分は石畳の美しい歩行者天国。左手にその、St Giles大聖堂のかっこいい冠塔見えてきます。

St Giles大聖堂が見えてきます

[10] St Giles大聖堂 (Cathedral)

エリザベス女王が2022年9月8日にスコットランドのバルモラル城で崩御した際には、ここで追悼礼拝があったので日本でもテレビ放映されたと思います。同じような石の色ですが、ゴシック建築ということもあり、周りの建物から異質な雰囲気を醸し出すので、一眼見て、おお、と足を止めてしまう引力の持ち主。

ジョン ノックスはこの教会の庭に埋葬され、墓は現存していないそうです。

”1120年に創建されたゴシック様式の教会。 現存する建物は1385年に再建されたもの。 16世紀には、スコットランドの宗教改革における先駆者ジョン・ノックスが司祭を務め、カトリックの廃絶とプロテスタントについて説いていた”
王冠のような冠塔が美しい

私はこの大聖堂は中よりも外側が好き。やはりプロテスタントは偶像崇拝しないのと、黄金キラキライケイケを嫌うので、中は質素になりがちです。

[11]

ここで、お城のある坂の上までは行かずに右折。

左は国立美術館 National Galleries of Scotland
最初に国会議事堂の窓枠にもモチーフされたと書いたスコットランドの有名な絵、Skating Ministerもここで見ることができます
エディンバラ駅と線路を上から眺める

以上、お散歩記録でした。こーはちさんの擬似旅行がもっと楽しいものになりますように、いや、いつか本当にロイヤルマイルを歩きに来てください!



追加

*ホリルードハウス宮殿の詳しい説明

とてもわかりやすくて、感動して保存したものです。

ホリルードハウス宮殿の起源は、900年ほど前にさかのぼる。スコットランド王デヴィッド1世が、カールトン・ヒルのふもとの森で狩りを楽しんでいたところ、立派な角を生やした雄鹿を発見。その雄鹿の角の間には十字架が燦燦と輝いており、やがて幻のようにその姿は消えてしまったという。これを神からの啓示と考えた王は、雄鹿が消えた場所に「ホリルード修道院(Holyrood Abbey)」を建設した。「Holyrood」とは「聖なる十字架」という意味である。

修道院は代々の君主によって増改築されていき、ジェームズ4世が、イングランド王のヘンリー8世の姉マーガレット・チューダーと挙式する際に「宮殿(Palace of Holyroodhouse)」へと役目を変えた。それ以降、英君主がエディンバラに滞在する際にはこの宮殿で過ごしており、今も「現役」の王宮のひとつとなっている

さて、ホリルードハウス宮殿と言えば、イングランドの女王、エリザベス1世に処刑された悲劇のスコットランド女王、メアリー・スチュワート Mary Queen of Scot にまつわる悲しくも血塗られた歴史がよく知られている。メアリーは5歳でスコットランドを離れてフランスへ渡り、ともに育った皇太子(のちのフランソワ2世)と15歳で結婚するも、2年半で死別。スコットランドへ帰国した後、いとこのイングランド貴族ダーンリー卿と恋に落ちてスピード再婚するが、これが大失敗。見栄っ張りで短気、傲慢で野心家だったダーンリー卿は、「女王の夫」という立場が我慢ならず、次第に泥酔して暴力を振るいはじめ、メアリーの愛情は急激に冷めてしまった。そうした中で細やかな気遣いができるイタリア出身の音楽家リッツィオを寵愛するようになり、自身の相談役として秘書官に任命。常に彼を側に置いた。そして、事件は起こった。

ある夜、ホリルードハウス宮殿の寝室に隣接する小さな晩餐室で、食事を楽しんでいた2人のもとに、ダーンリー卿が数人の貴族とともに武器を携えて侵入。晩餐室から引きずり出されたリッツィオは、メアリーの眼前で身体中を56ヵ所も刺されて殺害されたのである。この刺殺事件が起きた場所は宮殿内で現存するもっとも古い部分であり、同所の観光のハイライトと言える。

国賓行事などが開かれる場所。ホリルードハウス宮殿を気に入っていた故エリザベス2世は、毎年夏に避暑地として1週間ほど滞在していたが、その際にはスコットランドの要人を招き、この部屋で晩餐会を開催していた。右奥に設えられた2脚の椅子には現在、それぞれチャールズ国王(左)とカミラ妃(右)の紋章が刺繍されている。

メアリー女王の寝室/Mary, Queen of Scots' Bedchamber & Supper Room

1561~67年にスコットランド女王メアリー・ステュアートが使っていた寝室。宮殿で現存する最古の部分で、メアリーの寝室は3階、夫のダーンリー卿の寝室はその下の2階だった。奥に見えるのが、事件の夜にリッツィオと食事をしていた晩餐室。下階の部屋とは隠し階段で繋がっており、ダーンリー卿はそこから警備兵の目を搔い潜って侵入した。

国王の寝室/King's Bedchamber

スコットランド女王メアリー・ステュアートの寝室の下階にある、君主の寝室。メアリーが女王だった時代は、夫のダーンリー卿の寝室だった。漆喰細工の豪華な天井が美しい。この天蓋付きベッドはメアリーの時代にはなかったが、少なくとも1684年からホリルードハウス宮殿にあることが確認されている。

隣接する美しき廃墟の修道院 ホリルード修道院

1128年に完成したホリルード修道院は、王族が滞在するためのロイヤル・ステート・ルームを備えた建物(現在のホリルードハウス宮殿の原型)が隣に建造されるなど、かつてスコットランドで最も壮大な寺院のひとつだった。
16世紀からは王宮として使われるようになり、さらに増改築が進められ、多くの君主がこの隣接する修道院で戴冠式や結婚式、葬儀などを行った。しかし1688年に名誉革命が起きると、エディンバラの暴徒が修道院へ侵入。王族の墓があったロイヤル・チャペルを破壊し、修道院内も荒らされた。修道院はそのまま放置され、やがて天井が崩落。壁も倒壊し、現存する廃墟は当時の半分以下となっている。

19世紀にヨーロッパで「ロマン派」文化が流行し、廃墟が人気を集めるようになったことで、ホリルード修道院にも多くの旅行客が訪れるようになった。「結婚行進曲」で知られるドイツの作曲家、メンデルスゾーン(右上)もそのひとりで、1829年にメアリー・ステュアートの寵臣刺殺事件を思いながらこの修道院に立ったメンデルスゾーンは、ふいに旋律が湧き上がってきてすぐに書き留めたという。それが名曲「スコットランド交響曲」の始まりの旋律である。メンデルスゾーンは12年かけて「スコットランド交響曲」を完成させ、5曲ある彼の交響曲のうち、最後の完成曲となった


私はメンデルスゾーンのスコットランド交響曲も大好き。そして悲劇の女王メアリー・スチュワート Mary Queen of Scot は最近映画にもなっておりますね(まだ見ていないのですが、リスト入り)。



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山林
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