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[log]ちいさな独占欲
「ね、ここどうしたの?」
なんとなくそういう雰囲気になって、ソファに腰掛けてキスをしたあと、彼が動きを止めた。彼の指が私の首筋をなぞり、そのポイントに触れた瞬間、皮膚がヒリッと痛む。反射で顔をしかめたら、ごめん痛かった?と心配そうにする彼の表情が見える。
「たいしたことないよ。髪巻いてたらアイロンで火傷しちゃっただけ」
「たいしたことあるじゃん…。赤くなってる。ちゃんと冷やした?」
「うう
[log] 7月7日のお話
七夕だから、星でも見に行こうよ。
そう言って彼は私を誘った。
いわゆる"友達以上恋人未満"ってやつで、さらに言えば、トップアイドルの彼と、しがない一般人の私。
もし週刊誌に撮られても、彼にしてみれば、十分に釈明できる関係が保たれていた。
カーステレオが静かに、アコギの澄んだ音を響かせている。
運転席に座る彼の横顔は、いつもと変わらない。
私は、彼を好いていた。
熱い気持ちやめないで
自分の部屋に帰り着くなり、コートとマフラーを脱ぎ捨ててベッドにもぐりこんだ。買ってきたスポーツドリンクのパッケージが、青色で寒さに拍車をかける。一方で、冷えたそれが胃に流れ込む感覚には心地良さすらおぼえ、これは酷い風邪をひいた、と思った。視界がぐるぐる回るような頭痛と、酷い寒気と節々の痛み。口の中が乾いて気持ちが悪い。何か手を打たないと、とぼんやりわかっていても、身体が言うことをきかない。だるさ
もっとみるKiss the Girl !
「…なんか怒ってる?」
お互い忙しい日が続き、久しぶりに会えたというのに彼の様子がおかしかった。笑ってくれないし、あまり目を見てくれない。せっかく着てきた新しいワンピースにも気づいてもらえなかった。こんなことは初めてで正直戸惑う。離れてる間に気持ちも離れちゃった?なんて嫌な予感も脳裏をよぎる。
「別に、怒ってないよ」
明らかに怒ってるじゃん、って言いたくても言えない。なんだか気まずい雰囲気。
[log]ひとりぼっちで泣かないで
「はぁ・・・」
部屋にたどり着き、ベッドに身体を投げ出して大きなため息を吐く。
これ以上ないくらいに重大なミスをして、これでもかってくらいに怒られて、挽回するチャンスすら与えられないまま、半ば強制的に帰宅させられた。
悔しいのと情けないのと疲れたので、本当に頭も心もいっぱいいっぱいだった。
カバンの中でスマホが鳴る。
重い身体を起こして画面を見ると、表示されているのは彼の名前。
「・・・