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主観でOK!繊細さんは「好き嫌い」の感覚をしっかり掴もう
昨年、あやうく心のバランスを崩しそうになったことがあった。
初期段階で、心の異変に気付き対応したので、大事にはいたらなかったが、回復までに1ヵ月ほどの時間を要した。
バランスを崩しそうになった案件のいずれも、主導権を自分で握れていなかった。
巻き込んでくる相手は、たいてい自分よりも色々な面で長けている人間だ。
表面は穏やかを装っているが、支配欲が強く心理操作が巧みで、まさに海千山千。
人間を駒のごとく自在にコントロールしようとする人間には、本当に気を付けた方がいい。
HSP気質や繊細さんと呼ばれる人ほど、そういう対人操作に長けた人間の餌食になりやすいからだ。
気づけば自分は無償で動き続ける全体の中の便利な部品という位置づけになっていた
内側から「なんでこんなに自分を削って、自分をいじめて苦しいことをしてるんだろう」という声が聞こえたので、そこからはしがらみを断ち切り現在にいたる。
被害者ポジションを主張しても、自己憐憫に浸る時間が増えるだけで何の解決にもつながらない。
そこまで追い込まれた一番の要因は、嫌なことに対してしっかりNOを主張できなかったことだ。
断らなさそうに映るのか、良くも悪くも色々なことに誘われる。
こちらの仕事のスキルを買っていただいた上での、ビジネス事案のお声がけは大変嬉しく光栄だ。
問題は、仕事ではない案件でこちらが必然的に時間を割くことになる案件だ。
守銭奴ではないし、お金が全てというスタンスで生きていない。面白そうなこと、興味があることなら、報酬に関係なく参加し楽しむことも多い。
ただし「気乗りしないことで報酬も発生せず、相手だけに利益がある」ということが結構あった。
こういう案件が持ち込まれたときの対処は、1秒以内に断ることだ。
のらりくらりと理由をつけてかわそうとすれば、相手は手を変え品を変えこちらの陥落にかかる。
同調圧力の強い日本で、拒否や拒絶を主張することは調和を乱すこともあり、困難であるものの、嫌なものを嫌という習慣は、優しすぎる人、繊細な人ほど必要に感じている。
後悔しない判断をするために必須なのが、自分は何が好きで何が嫌いかを明確にしておくこと。
これを感覚で理解していると、YES、NOの意思表示がしやすい。
僕が度々失敗してきたと感じるのは、相手が主張する正しさという価値観による揺さぶりだった。
「彼が主張していることは確かに正しい」と感じたら、無理にでも自分の気持ちを押し殺し、従おうとするところがあったのだ。
好き嫌いは主観だ。
この主観的な感覚こそが何より大事である。
僕は「彼が主張していることは確かに正しい」のあとに続く自分の本音から目を背けていた。
それが懊悩や苦しみの原因だったとわかった。
「彼が主張していることは確かに正しい」でも「自分は、やりたくない」
「彼が主張していることは確かに正しい」でも「ワクワク感が皆無」
「彼が主張していることは確かに正しい」でも「彼と同じ空間に長時間一緒にいたくない」
などが僕の本音だった。
人間には、無意識に自分の本音から目を背ける心理的な働きが備わっている。
だから本音を汲み取るのは難しい。
しかし日頃から、自分に対して素直に生きており、自身の気持ちを汲み取るような暮らしを続けていればきっと必要なことと不必要なことがわかるようになるはずだ。
多くの人がしがらみから解き放たれて、もっと自由に軽く楽しく生きられるようになることを、心から願っています。