
ワークフィロソフィー発信のススメ
企業としての目指したい「あり方」や「やり方」を定義したものが、いわゆる経営理念、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)などと呼ばれるものです。
こういった経営理念の類は、大きな会社や壮大なビジョンを掲げて成長を志向する会社だけが持っていれば良いのでは?と思うかもしれませんが、出自の異なる人間が2人揃えば、それはもう立派な組織ですよね。
自分たちの価値観を明文化し、すり合わせることは、自分たちの組織としてどのような価値を提供するのか?を表明し、企業としてのブランドイメージを構築する上でも大切なものだと思います。
また近年では、自社の社員だけではなく、社外パートナーと一緒にワークする機会も増えてきています。私自身も社外人事として参画したり、また、自社では社外人材を活用したりと、そういったパートナーの存在が必要不可欠ですが、社外人材にお願いする仕事が、これまでのようにアウトソース的な作業の切り出しから、割とコアな部分もお願いするようになると、誰でも良いか?というと、そういう訳にはいきません。
そこで大切になるのが、思想や価値観のマッチング。
特に無形価値であるほど、「誰がやるか?」がとても重要な要素になります。確たる正解がないがゆえに、個人の正義・価値観を主張されるとNo!を出しにくいものです(個人否定に直結しやすいため)。
そういった、ズレを起こさないためにも、経営理念やビジョンを実現するための企業としての根幹の価値観や考え方、判断基準を指す「ワークフィロソフィー」が大切だと思っています。
一般的には、行動指針やバリューなどと呼ばれるものがワークフィロソフィーに該当するものだと思いますが、従業員にとってもミッションやビジョンなどの遠い存在ではなく、日常の中で身近に関わるものであり、組織のカルチャー形成やAorBなどの迷った時の組織の意思決定をサポートする羅針盤にもなるものです。
ちなみに、私は「支援思想」というページをHPや会社紹介資料にわざわざ設けているのですが、特に無形商材がゆえに、支援思想が顧客ニーズとズレている場合、お互いに不幸な結果になってしまうためです。クライアントワークにおいて、先に思想やスタンスを表明することで、それに共感してもらえる土台があると、その後の大きなストレスに発展しないことが多いように思います。
また、同様に社内でも外部パートナーなどの参画メンバーもいるので、大切にしたいことを発信するようにしています。そうすることで、私が組織として何を大切にしているのかが伝わるし、「これもした方が良いですよね?」と先手を打って提案してくれることもあります。(自発性を生み出すのは、こちらがどのようなことを大切にしているのか?を発信しなきゃ始まらないということを気付かされたのですが)
ちなみに、当社のワークフィロソフィーはこちらです(明文化することによって、自分への戒めのような意味合いも大きいですが)。
◆ 7 Rules
1.信頼を何よりも第一の資産として考え、言動で示す(嘘やごまかし、自己保身は敵である)
2.小さな単位で、大きな価値を(売上よりも、本質的な価値貢献と収益性を重視)
3.先義後利(売上や利益拡大を目的とした判断ではなく、まず義をもって取り組む)
4.想いと仕組み、感情と論理を両立させる(二項対立ではなく、相乗効果を考える)
5.一石三鳥以上を考える(価値の相乗効果、生産性向上・効率化につながる)
6.部分最適ではなく、常に全体最適で判断する(謙虚だからこそ相手のことを想像できる)
7.提供価値に見合う適切な対価を得る(対価とは物的報酬だけではなく、心的報酬も含む)
◆ 時間単位の生産価値の追求
あなたの「時給」はいくらですか?
人生の時間、そして、人生の中で働く時間は有限のものです。
時間単位の生産性を最大限高め、価値創出と収益性の両輪を実現しようとすることが、効率化を生み出し、ワークもライフもゆとりのある豊かな時間、無理のない持続可能な発展を生み出します。そして、創意工夫をし続ける過程があるからこそ、成長し続けられ、さらに研ぎ澄まされます。
時間を消費したら対価が発生する“時間に縛られた働き方”は、人生という貴重な時間の切り売りです。そうではなく、いかにみんなが1時間かけてできるものを10分でやって同じ価値を生むのか。そんな発想が持てれば、価値も効率も、そして、利益も成長も追求できるし、労働時間も減って家庭も大切にできる。人生が彩ると思うのです。
時間単位の生産性を追求する目的は、個を縛りつけたいのではなく、限られた人生の貴重な時間である“トキ”を有効に消費したいと願ってのこと。“トキ”の有限性を理解し、相手の時間も尊重できるからこそ、人どうしが信頼で結びつき、ともに成長できる「ハッピーサイクル」が生み出せると考えています。
◆ リード獲得ポリシー
無闇なリード獲得よりも、大切なのは、支援思想の発信とクライアントへの価値提供品質。
一つひとつの目の前の支援に向き合い、魂を込める。
それをクライアントが感動し、シェアしたくなる。
それを見たクライアントの知り合いが、うちもやってほしいとなる。
そういった正しい拡散が、良いクライアントをご縁(リファラル)で結びつけます。
なぜ、クライアント満足や応援・支援されることが必要なのか。
それは、クチコミが拡がりやすいSNS時代だからもあるけれど、信頼こそが資産になる時代だから。
そして、共感され、応援したい気持ちが一つひとつ積み上がったものこそが、 私たちのブランドになります。
良い噂も、悪い噂も瞬時に広まります。
良い噂、良いクチコミは、良いクライアントを引き寄せます。
つまり、質の高い価値提供こそが、私たちが支援したい顧客のリード獲得を自動化させる最大のPRの原点です。
これらは、私の思想が根強く反映されたものではありますが、企業の数だけ、そこに正解があります。
その正解は、主観的なもので良いし、発信しなきゃ何も始まりません。発信することで共感するお客さん、共感する仲間がきっと現れるはず。価値観のベースが合っていると、余計な軋轢も起こりにくくなります。逆に合わないと思う人もいると思いますが、価値観が合わないことはごく自然なことだし、むしろ先にわかっている方がお互いにとって良いのではないでしょうか。
2人でやったら1+1=2になる人もいれば、1+1>2になる人もいます。また、1+1=0.6とかになる人もいます。人が集まれば生産性は上がると思い込みがちですが、生産性を下げることもあります。だからこそ、「誰と一緒にやるのか?」はとても大切な要素で、小さな組織でコミュニケーションがコスト化してしまうと、後に大きな重石になってしまいます。
営業シーン、採用シーンなどのように様々なマッチングシーンで、こういった思想(ワークフィロソフィー)を打ち出していければ、価値観レベルでつながった良いご縁になり、その関係は強固なものになるではないでしょうか。
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