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映画|2024年に見た新作映画ランキングベスト5

年末ということで、2024年に見た新作映画の振り返りをしようと思います。
今年見た映画は新作と旧作合わせて128本でした。
昨年は、200本以上見てたのでだいぶ少ないな…
今年後半は心に余裕がなくて、あまり映画館に行けてないので、ほぼ今年前半の作品や昨年の作品になりました。

第5位 枯れ葉

盛岡ルミエール

2023年12月15日公開/81分/フィンランド・ドイツ/監督・脚本:アキ・カウリスマキ

北欧の街ヘルシンキ。アンサは理不尽な理由から仕事を失い、ホラッパは酒に溺れながらもどうにか工事現場で働いている。ある夜、ふたりはカラオケバーで出会い、互いの名前も知らないまま惹かれ合う。だか、不運な偶然と現実の過酷さが、彼らをささやかな幸福から遠ざける。果たしてふたりは、無事に再会を果たし想いを通じ合わせることができるのだろうか…?

Filmmakers

アキ・カウリスマキ監督が引退宣言を撤回!新作が見れるぞ!ということで待ちに待ってた作品。
盛岡は公開が遅かったので、本当に待ってた。
監督お得意のすれ違いラブストーリーって感じで始まったけど、くすくす笑ってしまうところもあり、でも最後はじんわりあたたかな気持ちにさせてくれる素敵な作品。
犬の名前がチャップリンだったのもよかったな。
あと劇中歌のバンドにはまっちゃって、一時期そればっかり聞いてた。


第4位 関心領域

フォーラム盛岡

2024年5月24日公開/105分/イギリス・ポーランド・アメリカ/監督・脚本:ジョナサン・グレイザー

空は青く、誰もが笑顔で、子どもたちの楽しげな声が聞こえてくる。そして、窓から見える壁の向こうでは大きな建物から煙があがっている。時は1945年、アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいた。

「関心領域」公式サイト

第76回カンヌ国際映画祭でグランプリ、英国アカデミー賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、トロント映画批評家協会賞、そして第96回アカデミー賞で国際長編映画賞・音響賞の2部門を受賞した衝撃作、ということで見てきました。
予告編から不穏すぎて、身構えて見にいったけど、これは怖い、怖すぎた。
下手なホラー映画より眠れなくなる。
画面には裕福な家族の日常しか映ってないんだけど、時折背後から立ちのぼる煙が見えたり、ものものしい音や悲鳴が聞こえてきたり。
母親が毛皮のコート着てポーズ取ってるシーンがしんどかったな…(ユダヤ人から奪い取ったものを当たり前のように身につけててゾワッとした)
気持ちが落ちてるときに見ると耐えられないかもしれない…


第3位 侍タイムスリッパー

盛岡中央映画劇場

2024年8月17日公開/131分/日本/監督・脚本:安田淳一

時は幕末、京の夜。会津藩士高坂新左衛門は暗闇に身を潜めていた。「長州藩士を討て」と家老じきじきの密命である。名乗り合い両者が刃を交えた刹那、落雷が轟いた。やがて眼を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所。新左衛門は行く先々で騒ぎを起こしながら、守ろうとした江戸幕府がとうの昔に滅んだと知り愕然となる。一度は死を覚悟したものの心優しい人々に助けられ少しずつ元気を取り戻していく。やがて「我が身を立てられるのはこれのみ」と刀を握り締め、新左衛門は磨き上げた剣の腕だけを頼りに「斬られ役」として生きていくため撮影所の門を叩くのであった。

「侍タイムスリッパー」公式サイト

なんか「侍タイムスリッパー」がすごいらしいぞ!このビッグウェーブに乗り遅れるわけにはいかない!ということで見てきました。
インディーズ映画にしてはけっこう尺あるんだなあくらいの感じで見にいったら、めちゃくちゃよかったし笑ったし泣いた。
帰りのエレベーターの中でもぐずぐず泣いてた。
タイムスリップのとある展開で、思っていた展開の斜め上をいって、まず度肝を抜かれた。
話の落とし方もうまいし、何より時代劇への最大級の愛が画面の端々から感じ取れて、そりゃあ泣いちゃうよ。
まだまだ「侍タイムスリッパー」の勢いは止まらないし、何より時代劇映画にもっとお金を使ってほしい!


第2位 ストップ・メイキング・センス 4Kレストア

TOHOシネマズ仙台
盛岡中央映画劇場

2024年2月2日公開/89分/アメリカ/監督:ジョナサン・デミ/出演:トーキング・ヘッズ

トーキング・ヘッズの伝説とも言われる、1983年12月ハリウッド・パンテージ・シアターでのライブ。デイヴィッド・バーンらによる躍動感溢れるパフォーマンスに、能楽からインスピレーションを得たというシンボリックな「ビッグスーツ」、エキセントリックなダンスとエキサイティングな演出が加わった、史上最高と称される圧巻の舞台だ。1992年から人知れず眠っていた本作のネガを執念で探し出し、サウンドはジェリー・ハリスン自ら監修した完全リマスター。収録から40年を経ても全く色褪せないこの最高級エンターテインメントを、A24が4Kレストア版でスクリーンに復活させた!!

「ストップ・メイキング・センス」公式サイト

上映が告知されて予告編を見たとき、これは絶対IMAXで見たい!絶対楽しいやつ!と思って、公開を待ちわびてた作品です。
トーキング・ヘッズのことは詳しく知っているわけでもないし、リアルタイムで追いかけていたわけではないのでファンというわけではないのですが…
「アメリカン・ユートピア」を見てたのもあって
やっぱりと〜っても楽しかったし映画館で見てよかった〜!
改めて、音楽って音が重なっていくから楽しいってことを感じさせてくれる。
派手な衣装を着てるわけでもなく、派手なセットで演奏しているわけでもなく、スタッフとか舞台裏が丸見えなのに、それでもこんなに楽しいって思えるのは、画面の中のミュージシャンたちが心から楽しそうに演奏してるのがビシビシ伝わってくるからかな。
仙台で1回見ただけじゃ物足りなくて、盛岡でも見てきました。
中劇さんは「アメリカン・ユートピア」も同時上映だったので、聴き比べができて、同じ楽曲でもずいぶんイメージ変わるんだなあと思った。
でも、やっぱりどっちも最高だった!


第1位 さよなら ほやマン

シネマ・デ・アエル

2023年11月3日公開/106分/日本/監督・脚本:庄司輝秋

豊かな海に囲まれた美しい島で、一人前の漁師を目指すアキラは、「ほや」を獲るのが夏の間の仕事だ。船に乗ることができない弟のシゲルと2人、島の人々に助けられてなんとか暮らしてきたが、今も行方不明の両親と莫大な借金で人生大ピンチに直面中。そんな折、都会からふらりと島にやってきたワケありっぽい女性、漫画家の美晴が兄弟の目の前に現れた。「この家、 私に売ってくれない?」その一言から、まさかの奇妙な共同生活が始まる。3 人のありえない出会い、それは最強の奇跡の始まりだった─。

「さよなら ほやマン」公式サイト

今年は「さよなら ほやマン」を見たり上映したり、縁があった1年だったなあ。
最初は何気なくU-NEXTの配信で見たんだけど、どんどん引き込まれて、ラストの30分は泣きっぱなしだった。
わたしが岩手県の沿岸出身ということもあって、ぶっ刺さるシーンやセリフに涙が止まらなかった。
この10年くらいずっと心に引っかかっていた小さなトゲを、刺さったままでいいんだって丸ごと受け止めてくれるようなそんな映画で、人生で大切な映画の1つになりました。

ちょうどその頃シネマ・デ・アエルのマンスリーセレクトを担当することになり、こんなにいい映画なのになんで岩手の上映が少ないんだ!もっとたくさんの人に見てほしい!と思って「さよなら ほやマン」を上映することに決めました。
「ほやマンを愛する会」という、ほやマンを語り尽くす時間を設けたり、なんだかんだわたしが一番楽しんでたなあ。
当日は洋野町のほやマン大好きな方からの繋がりで、庄司輝秋監督、アフロさん、呉城久美さんからボイスメッセージをいただくという、とんでもない奇跡もあって、また泣きました。
監督にいたっては10分以上もメッセージを寄せていただいて、本当に感無量でした。
他にも怪談師の小田切大輝さんをお招きした怪談会、遠野怪談関連の書籍販売、西野屋本店さんにお願いしてツチノコパンを作っていただいたり、かなり盛りだくさんな内容の上映会になりました!

メイン映画の「おらが村のツチノコ騒動記」もおもしろかった!
宮古市西野屋本店さんとのコラボ商品「ツチノコパン」
釜石市かんの書店さんに出張販売もしていただきました!
打ち上げで出た刺身。今年の夏はずっとほやばっかり食べてたな。

ほやは夏が旬なので、その時期に上映会ができたこともうれしかったし、いろんな方の繋がりや協力をいただいて、無事終了いたしました。
生きていると、予想もしていなかったことが起こるんだなと感じた1年でした。
本当にありがとうございました!
そして、ありがとう!ほやマン!


以上、2024年のわたしの新作映画ベスト5でした。
どれも良い映画なので興味がある方はぜひ見てみてほしいです!
まだまだ書きたい映画があるので、番外編の記事も出そうかな…

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