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【感動】美しい本の秘密が大公開!プロデザイナーの技法を盗もう:『美しいブックデザイン』

美しいブックデザイン』という本に出会いました。

以前、別の記事で紹介した『ブックデザイン365』と同様に、すばらしい本!

まず、21名のデザイナーさんごとに章が分かれていて、とても見やすいです。

さらには、600点以上のブックデザインが紹介されており、多くの作品に触れることが可能。

そして、本書は単に美しいデザインを並べているだけでなく、それぞれのデザインを担当したデザイナーの方が、そのコンセプトや制作過程にざっくりと解説しています

一部の作品では使用フォントまで紹介されているので、参考にできます。

今回は、その中から選んだ個人的ベスト3のブックデザインと、とくに印象に残った2名のデザイナーの方から得た学びについてご紹介します。


個人的ベスト3


書店で見たときにその重厚感に度肝を抜かれた本。川名潤さんがデザイン。公共機関がつくりそうなデザインをイメージして作成されているそう。
五木田智央さんの絵と、ビビッドな黄色が印象的。大久保明子さんがデザイン。
インパクト抜群のフィル・ヘイルの画。画をすこし隠すことで、差し迫る事態の緊急性をつたえているそう。タイトルの書体はモリサワ太ゴBB01。鈴木成一さんがデザイン。


服部一成さん:デザインは単なる手段ではない

本書で紹介された服部さんの作品は、文字と図形だけで構成されたシンプルなデザインが特徴的。

個人で出版を検討している人にとっては、とても参考になるはず。

服部さんの印象深いことばは以下。

いつも思うのは、内容をデザインが代弁することは不可能だし、また、内容の説明も求められているわけでもない、ということです。

p.96

本の形にするためのデザインですが、単なる手段とは言い切れないところに魅力を感じているのだそうです。

吉岡秀典さん:肉センサー!

吉岡さんの「肉センサー」というアイデア発想法は、非常にユニークでした。

肉センサーとは、「自分」というものを捨て、まるでただの肉の塊になるということ。

そして、目の前を通り過ぎるものに対して、ただの肉の塊として反応します。

その中で生まれる「何か気になる」という違和感や興味深い点を見つけ、共通点をさぐっていきます。

この手法は、新しいアイデアを生み出すヒントになるだけでなく、日々の生活の中で物事を多角的に捉えるための思考法としても役立つと感じました。

最近私がハマっている『わたしは真悟』や、お気に入りの『独学大全』の装丁も吉岡さんが手がけていることを知って、ますます彼の作品に興味を持ちました。


まとめ

美しいブックデザイン』では、服部一成さん、吉岡秀典さんの他にも、細山田デザイン事務所、佐藤直樹さん、鈴木成一さん、川名潤さん、鈴木千佳子さん、長田年伸さん、矢萩多聞さんなど、第一線で活躍する多くのデザイナーの作品に触れることができます。

各作品には、デザインのコンセプトや意図だけでなく、本文やカバーに使われている用紙の種類、印刷や製本に関する情報などもくわしく記載されています。

これらの情報から、プロのデザイナーがどのように作品を作り上げているのか、どのようなことを考えてデザインしているのかを学ぶことができます。

本書は、単に美しいデザインを楽しむだけでなく、デザインの背景にある考え方や制作過程を知りたい人にオススメの一冊です。

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