会社でサボるのは「心理的に必然」らしく、心から会社を辞めてよかったと思った:『君たちはどの主義で生きるか』
さくら剛さんの『感じる科学』を読んで、すっかりファンになりました。
彼の軽快な語り口と、難しい科学を分かりやすく解説する文章に魅了されたんです。
そんなさくら剛さんの『君たちはどの主義で生きるか』という本を読みました。
この本では、政治、経済、社会など、さまざまな分野における「主義・思想」について、分かりやすく解説されています。
今回は、この本からぼくが学んだ3つの視点について、ご紹介します。
社会的手抜き:集団になると人はサボる?
本書で紹介されている、アメリカの社会心理学者ビブ・ラタネによる実験がとても印象的でした。
この実験では、被験者に大声を出してもらい、その声量を測定します。
ただ、声を出してもらうパターンが3つあるんです。
1人で声を出す
2人で声を出す
4人で声を出す
被験者は目隠しをして、消音マイクをつけているので、他の人たちの様子は分かりません。
さて、実験結果はどうだったでしょうか?
なんと、1人で声を出す場合が一番、声量が大きかったんです。
2人や4人の場合は、周りの人がいるから「自分が頑張らなくても大丈夫だろう」と、手抜きをしてしまうんですね。
ぼくも会社員時代、会議中に何か意見があっても、他の誰かが言うだろうと考えて、黙っていた経験があります。
この実験結果から考えると、会社を飛び出してフリーランスになったり起業するだけで、心理的な手抜きが発生しないので、個人の能力は高まるかもしれませんね。
リバタリアンとリベラリズム:あなたはどっち?
ぼくはこれまで、自分は「リバタリアン」だと思っていましたが、「リベラリズム」との違いがあまり分かっていませんでした。
本書では、リバタリアンとリベラリズムの違いが分かりやすく解説されていたので、違いが明確になりました。
リバタリアンとは、個人の自由を最大限に尊重し、政府の介入を最小限に抑えるべきだという思想です。
一方、「リベラリズム」は、個人の自由と同時に、社会正義や平等も重視する思想。
リバタリアンは、競争で負けて貧乏になった人は、すべて自己責任なので、彼らを救う必要は無いと考えています。
反対にリベラリズムは、自由は大事だけど、富の差は是正して弱者救済も大切だと考えています。
ぼくは弱肉強食の世界を理想としているので、どちらかというとやはりリバタリアンなのだと実感しました。
構造主義:サンタクロースはコカコーラの回し者?
ぼくが昔から気になっていたのが、「構造主義」という思想です。
本書によると、構造主義とは、ゲームの世界と同じく、ぼくたちが暮らす世界にも、ぼくたちの行動を密かに制限するようなさまざまな構想が隠されているというもの。
構造主義の代表的な思想家は、言語学者のソシュールです。
彼は、人間は「世の中の物事に名前をつけるため」ではなく、「世の中の物事をどう認識したいか」を区別するために言葉を使っていると唱えました。
たとえば、日本語には「姉」と「妹」のように、年齢の上下関係を気にかける言葉がありますが、英語だと「sister」だけ。
言葉の構造によって、私たちの思考や行動が規定されているんですね。
そして、本書でもっとも興味深かったのが、サンタクロースに関する話です。
じつは、もともとサンタクロースは、青や緑、黄色といったカラフルな服装をしていたんです。
それが、今ぼくらのイメージする赤と白の衣装になったのは、コカコーラが宣伝として使ったからだということ。(以下のコカ・コーラのサイトにも載っています)
自分の身近なものにも、それを仕掛けた人や企業がいるということを教えてくれます。
まとめ
『君たちはどの主義で生きるか』は、政治、経済、社会など、さまざまな分野における「主義・思想」について、分かりやすく解説した本。
難しい理論を軽快な語り口で解説しているので、誰でも楽しく読むことができます。
ぼく自身、この本を読んで、自分の考え方が整理されました。
これからの人生をより充実したものにするために役立つはず。
世の中の主義・思想を、さまざまな角度から理解したい人にオススメの一冊です。
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