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大人こそ、辞書を引け。(安達裕哉『頭のいい人が話す前に考えていること』を読んで)
ビジネスパーソンであれば、誰もがアクセスしたことのあるWebメディア「Books&Apps」。
運営するのは、2013年設立のティネクト株式会社。代表取締役を務める安達裕哉さんが著した、2023年発売のビジネス書『頭のいい人が話す前に考えていること』を読んだ。知らなかったが、なんと60万部も売れているそう。
特に印象に残った、「身近な言葉の微妙な違いに意識的であれ。」についてnoteに記します。
『頭のいい人が話す前に考えていること』
(著者:安達裕哉、ダイヤモンド社、2023年)
──
安達さん)お客さんの問題解決を手伝うのが、コンサルタントの仕事ですよね?
上司)安達さん、言葉の意味をわかって使ってる?
上記は、安達さんがコンサルティング会社に入社し、新人だったときに上司から指摘されたやりとり。パッと見て、特に問題がなさそうに思えます。
しかし安達さんの主張は、「認識のブレが少ない言葉を使え」ということ。
問題って何?
課題と何が違うの?
そんなことを上司に問われて、答えられなかったそうです。
当時安達さんが所属していた会社では、常に辞書を携帯することが義務付けられたそうです。言葉の定義の認識がズレることによって、少なくない数のトラブルが発生し得るからでした。
*
言葉の定義の認識のズレ。本書で紹介されていた例に「コミュニケーション」が挙げられます。「社内コミュニケーションを増やすべき」という意見が出たとして、どのように捉えるでしょうか?
対面での会話の機会を多くする
ChatworkやSlackでのチャットコミュニケーションの量を増やす
このように、人によって異なる解釈が生まれがちです。
「出社する時間をあえて減らし、その分、チャットの量を増やしていた」人が、対面での会話が必要だと思っていた人の不満につながってしまう。
こんなことが言葉に関する認識の微妙な違いによって起こりかねないといいます。(ちなみに上記のやりとりは、「問題……煩わしい事象のこと、課題……解決すべき問題のこと」というように言葉が使い分けされていたそうです)
ビジネスシーンでは、「相手」との相互理解が欠かせません。同じ方向に進むために、あるいは同じ課題に立ち向かうために、ひとつひとつの言葉にこだわることが大事だと安達さんはいいます。
人と闘うな、課題と闘え。
これもまた、本書の金言のひとつです。向き合うべき対象を見誤ることなく、仕事に臨みたいと思える一冊でした。
──
本書は『ファスト&スロー』や『マネジメント』、『思考の整理学』など、数々の名著も引用されています。書籍だけでも、その数は38冊にのぼります。
ここで紹介されている本は当然ながら読む価値がありますが、読むハードルというのは高いもの。これまでの安達さんのインプット量は想像すらできません。それでも彼のような“巨人”の肩に乗ることで、「仕事術」や「思考術」の要諦は理解できるようになるかもしれません。
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