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組織の潤滑油として考えて走る人間が必要だ。――「オシムの言葉」木村元彦

サッカーが好きだ。好きなあまり人間関係のバランスや組織図をサッカーで例える癖がある。

例えば、学校で働く社会人1年目の自分にとって、動き方の理想は、「汗かき役」だったりする。さまざまな先生がやりたいことの補助、動けない部分があれば補填する。

あくまで1年目の自分の動きであり、立場が変われば役回りも変わるのだろうけれど、そんな形で走り回るのが性に合う気がしている。

「水を運ぶ」組織の潤滑油的役割

先回りして考えて動くあまり、取り越し苦労に終わることもある。ただ、万が一のために空いたスペースは埋めて、ピンチの事態は作らないように動く。それは普段の動き方や授業作りでも意識しているポイントだ。

オシムが提唱した「考えて走る。」 組織の潤滑油、水を渡す人。当時ジェフで活躍した羽生直剛に見えない部分でどれだけ考えて動くかが、社会人で問われていると改めて感じる。

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木村元彦の「オシムの言葉」を改めて読んだ。ジェフや日本代表監督時代の本人の言葉や選手たちへのインタビュー、紛争のなか監督を務めたユーゴスラビア代表監督時代の話も綴られている。

オシムの言葉も印象的だが、求められる戦術や動き方を、一人の選手になった気持ちで自分の立場と置き換えて考えながら読むのも面白かった。

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上記は5年前に書いた書評である。少し考えが変わった。

ポジションを守ることは自分を守ること

それは組織の潤滑油も必要だが、ポリバレントな選手も必要ということ。つまり、複数のポジションを高レベルでこなせるのも重要ということだ。

そしてサッカー選手はメンタルバランスを保つのが難しい。私も何度もバランスを崩した。ときに自分のプレーを俯瞰的に見つめ、オンとオフを切り替えることが大事である。

「家帰ったらゲームするんだ」「あの本を読むんだ」「酒を飲むぞお」

そんなものでいい。仕事以外に居場所をつくる。これが働いていくうえでとても大切だと27歳で実感した。

そして、指揮官(上司)の戦術(以降)を理解し、ポジションを守ることも大切である。

たとえゴールを決めても規律が守れなければ、翌試合ではベンチ外もあり得る世界だ。チーム方針を理解し、最適な動きを最低限の労力で果たす。

オシムさん。彼の見せてくれるジェフ、日本代表のサッカーはとてもおもしろかった。彼の言葉に触れられる「オシムの言葉」、おススメです。

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