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心が折れたわたしを救った

 読むきっかけは、単純なもの。
 
 八田零さんにお誘いいただいた企画、
「今年の一冊」に参加いたします。

 田中泰延さんがXで自身の著書に触れていらっしゃったのを見て
「どんな本を書かれているのだろう」興味が湧いた。

 田中さんは上田豪さんや前田将多さんとYouTubeでも活動されて、失礼ながら出版よりも動画の方を先に知っており、動画はとても楽しみ。

 気になるアーティストが音楽活動以外に映画に出演したら試しに観てみたくなるのと同じ感覚。
単純に田中さんがどんな人かを知りたくなった。



 田中さんはダイヤモンド社の編集者・今野良介氏から熱のこもったメールを受けて出版に至ったそうだ。

 この過程がとても面白く、私が今こうして書いているのは、どこまでがネタバレになるのか少しドキドキして、高校卒業までの感想文にはネタバレがつきものだが、noteではどこまでが許されるのか考えながら書いている。



 序章に書かれていた「出発点が間違っている人」には、今の私が含まれていないかもしれない。

 具体的には、「ライターになりたい」「自分の思いを届けたい」といった願望が挙げられていた。(序章p33)

 わたし、ももまろは「書くことが好きで楽しい!」という気持ちが非常に強い。

 かつて文章が上手くなりたいと願っていた時期もあったが、コンテストでの失敗が続き、挫折というより心が折れていた。
 今はコンテストに出すには未熟だと、
他人の目を気にせず、自分が書きたいテーマを選ぶのが大切だと感じている。

 自己満足できない文章は自身の哲学が不足していることを示しており、読み返しても面白くない。

 田中さんは著書の中で、「よく文章指南の本には『何が書いてあるかが大切』とあるが、実際には『誰が書いたか』の方が重要だ」と述べている。(第2章p110)
「そのため、まずは自分が面白いと思える文章を書くことが幸せだと気づくべきだ」と。



 田中さんは「読み手を想定して書かなくていい。最初に読むのは自分だ」とも書かれている。(第2章p99)

 その通りだと思う。
時々、noteを読んでいると「自分で読んでみて納得しないから下書きにした。直した」と書かれているのを見かける。この姿勢が書き手に必要な素質だと思う。



 特に心惹かれたのは第4章『文字がそこへ連れてゆく』

「悪い言葉を発すると、悪い言葉は必ず自分を悪いところへ連れてゆく。良い言葉を発すると、良い言葉は必ず自分を良いところへ連れてゆく」との言葉(第4章p242)は、スピリチュアルな話ではなく、実際に自分が面白いと思う文章を書き続けると、
新たな出会いや学びが得られたエピソードが盛り込まれていた。

 noteでも仲良くなった人との交流や会食、文芸サークルや文学フリマで自己の成長を体感なさった方々もきっと良いところへ連れていってもらったのではないか。

 反面、良い言葉を書いても悪いところへ連れてゆく場合もある。

 人それぞれの価値観や経験が異なるので、同じ言葉でも受け取り方が違い、書き手のポジティブな表現が読者のネガティブな感情を刺激することもある。これが揶揄や批判につながるのだと思う。

 良い意図で書いた言葉が誤解を招く。 
文脈や表現が伝わらない場合があって悲しい。
特にネットでは匿名性が高いため、攻撃的なコメント(クソリプ)が増える傾向にある。

 クソリプの特徴は、具体的な根拠がなく自己正当化へ偏るので文脈に矛盾が発生している。社会的通念から逸脱しており恐怖を感じるときもある。

 個人攻撃や感情的な表現は相手を貶めたり、傷つけたりが目的なので、攻撃的、侮辱的、冷笑するトーン。

 これらは書き手への嫉妬や読み手の独善的な性格、私生活にある不満から来る場合が多いので、対処せず無視する。

 建設的な批判ではないときは、さらに攻撃的となることが多いので、クソリプをもらって心が傷むよね。

 世の中にはクソリプすることで承認欲求を満たす人もいるのだから
「不寛容アピール、ご苦労様です」
わざわざ自分の欠点や自己中心性を公表しなくても……と、そっとしておくに限る。

 批判に対して過剰に反応せず、気にしないメンタルの強化や批判の中には対案も含まれると、成長のヒントが書いてあるケースがある。
建設的な批判の一部へ耳を傾けることも有意義かなぁ。

 良い言葉を通じて、同じ価値観を持つ人々とつながれたらサポートを得られる環境を作りもできるわけで、希望は捨てちゃいかん。

 自分が書いた良い言葉が必ずしも全ての人に届かなくても、理解してくれる人がいる。
自分の信じる道を前進しよう。



 田中さんの著書を通じて、文章を書くことの楽しさを再確認した。

 自分の知識を深めながら、書くことができるのは本当に幸せなことだと思う。(第3章p145)
 調べ物をしながら
「へぇ、そうだったんだ!」と驚き、新しい発見を盛り込んでいく地道な作業が至福の時。
書くって楽しさしかない。

 そして、「良い言葉を発すると、良い言葉は必ず自分を良いところへ連れてゆく」の通り、わたしという小さな存在へ書く灯を与えてくれた。
田中さんが知らないところで感謝されているとは、
『良いところへ連れてゆく』ではないのかな。

 田中さんのXでの言葉がきっかけで、わたしは著書を手に入れ、思わぬ形で心を救ってもらえた。
文字がわたしのところへ来てくれたからだ。

田中泰延さんに感謝し、今年の一冊として心に残る作品になりました。ありがとうございます。

⭐️🌲*:.。.🪅八田零さん🪅 .。.:*🌲⭐️
 企画へお招きいただきありがとうございます!
大変光栄です。
noteの有名な方々と肩を並べるのが恥ずかしい。
まあ、いいか。
毎日、お世話になります。
いつもありがとうございます♪

#八田零さん
#私の一冊
#今年の一冊