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著…重永瞬『Y字路はなぜ生まれるのか?』
右に行くべきか。
それとも左に行くべきか。
これは、まるで「運命の分かれ道」みたいに不思議な形をしたY字路の魅力を紹介している本。
日本各地の写真も沢山載っているので、「行ったことのある場所が写っていないかな?」とさがしながら読むのも楽しそう。
⭐️Kindle版
⭐️単行本版
わたしはこの本を読むまで、こう思っていました。
きっとY字路というのは、どんなに微妙な形の角地であってもお店や家を建てて有効活用しようという先人たちの工夫なのだろうな…と。
しかし、著者のこんな視点が目から鱗でした。
人びとが最短経路をたどろうとすると、自然とその軌跡は鋭角になる。人の足取りは鋭角なのである。
全てのY字路がその理由で生まれたとは限りませんが、そういえば…、時折おじいちゃんおばあちゃんが横断歩道を斜めに歩いていくのを見かけませんか?
わたしは常々あの行動が疑問でした。
「どうしてまっすぐ進まないんだろう? なんで斜め?」
と。
しかし、こうして、人の足取りは鋭角だと言われてみれば、あの斜めっぷりにも納得。
Y字路というのは案外人間にとって理にかなっているのかも…?
〈こういう方におすすめ〉
街中のふとしたら空間の謎に関心がある方。
〈読書所要時間の目安〉
3時間くらい。
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