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著…東田直樹『跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること』

 自閉症がある人に限らず、人間には一人一人その人にしか味わえない世界がある…と気づかせてくれるエッセイ。

 同じものを見聞きしたとしても、感じ方は人それぞれ。

 人間が100人いれば100通りの、1000人いれば1000通りの世界があります。
 
 例えば、砂がさらさら落ちたり、雨粒が流れる様子に見惚れるといった感性を人間全てが持ち合わせているわけではありません。

 どのように自分自身や他人と関わっていくかも人それぞれ。

 そんな多種多様な世界の中で、

「僕がどんなに高く跳びはねても、それは一瞬のことで、すぐに地面に着地してしまいます。なぜなら、体というおもりがついているからです。しかし、思考は、どこまでも自由なのです」
(「はじめに」から引用)

 という文章表現が出来る著者の世界はとても美しいです。

 決して気取った言葉を綴っているわけではないのに、星を散りばめているかのように豊かな感性を感じさせます。

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