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著…神田澪『最後は笑ってさよならをしよう』

 「小説を読みたいけれど、長文を読むのはしんどい」という方におすすめの短編小説集。

 なんと、ほとんどの作品が140字ぴったり。

 友情や家族愛といった美しいものだけでなく、モヤモヤする日常生活でのワンシーンや、死の恐怖を描いた作品もありますが、やはり恋愛ものが印象的。

 甘酸っぱくてキュンとしたり、ほろ苦くて胸を締め付けられる作品が多いです。

 短編小説も収録されているので、お得感もいっぱい。


 ⭐️Kindle版

 ⭐️単行本版


 わたしのお気に入りは、P35掲載の『気になる返事』。

 近くにいるのに、まだ心の距離が遠くて、もどかしい…。

 そんな心模様が初々しいです。

 わたしもこんな青春を送ってみたかった!

 また、P29の『読み終わったら削除して』も気になります。

 ショートショートなのは重々承知の上ですが、わたしはこの作品の登場人物たちが気になって仕方がありません。

 二人はこの後どうなったんだろう…?

 P94掲載の『恋の歌』も好きです。

 この作品を読んで、わたしも「もっと沢山の音楽を聴こう」と思いました。

 音楽がまるでタイムマシンのように思えてきたから。

 P150掲載の『好きなものを持っていける』や、P164掲載の『静かな幽霊』にはウルッときました。

 そういう優しいお別れの仕方もあるんだ、と…。





 〈こういう方におすすめ〉
  「小説を読みたいけれど、長文を読むのはしんどい」という方。
 甘酸っぱい恋物語が好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 2時間半くらい。

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