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著…小俣麦穂『ピアノをきかせて』

 自分にとっての「音楽」って何だろう? と考えるきっかけをくれる児童小説。

 ⭐️Kindle版

 ⭐️単行本版


 この小説の主人公は、響音(ひびね)という小学6年生の女の子。

 その姉は千弦(ちづる)。

 千弦はとってもピアノが上手。

 なのに、最近なんだか元気がありません…。

 響音は、叔母の燈子(とうこ)のピアノの演奏を聴いた時、心の中に情緒豊かなイメージが膨らんでワクワクします。

 けれど、千弦の演奏を聴いた時は違います。

 技術的には優れているけれど、まるで無機質な機械のよう…。

 そんなある日のこと。

 響音は父親に、

 「とっこちゃんのピアノって、楽しいの! 千弦ちゃんのピアノはすごいけど、いっしょにうたったり踊ったりできないもんね」

(著…小俣麦穂『ピアノをきかせて』P16〜17から引用)

 と話しました。

 …子どもって、時に残酷なほど素直で正直ですよね…。

 この話を千弦が耳にしなくて本当に良かったです。

 もしもこの話を聞いたら、とても傷つく気がしますから…。

 音楽って、こういうこわさがありますよね。

 歌にしても、楽器にしても、演奏者の心模様が聴いている人に伝わってしまいます。

 気持ちが乗っているのか、そうでないのか…。

 そういうことがはっきり分かってしまいます。

 千弦の演奏が今後どうなっていくのか気になった方は、是非この本を読んで続きを確かめてみてください。



 〈こういう方におすすめ〉
 音楽をテーマにした児童文学をお探し方。

 〈読書所要時間の目安〉
 2時間くらい。

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