著…小俣麦穂『ピアノをきかせて』
自分にとっての「音楽」って何だろう? と考えるきっかけをくれる児童小説。
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この小説の主人公は、響音(ひびね)という小学6年生の女の子。
その姉は千弦(ちづる)。
千弦はとってもピアノが上手。
なのに、最近なんだか元気がありません…。
響音は、叔母の燈子(とうこ)のピアノの演奏を聴いた時、心の中に情緒豊かなイメージが膨らんでワクワクします。
けれど、千弦の演奏を聴いた時は違います。
技術的には優れているけれど、まるで無機質な機械のよう…。
そんなある日のこと。
響音は父親に、
と話しました。
…子どもって、時に残酷なほど素直で正直ですよね…。
この話を千弦が耳にしなくて本当に良かったです。
もしもこの話を聞いたら、とても傷つく気がしますから…。
音楽って、こういうこわさがありますよね。
歌にしても、楽器にしても、演奏者の心模様が聴いている人に伝わってしまいます。
気持ちが乗っているのか、そうでないのか…。
そういうことがはっきり分かってしまいます。
千弦の演奏が今後どうなっていくのか気になった方は、是非この本を読んで続きを確かめてみてください。
〈こういう方におすすめ〉
音楽をテーマにした児童文学をお探し方。
〈読書所要時間の目安〉
2時間くらい。
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