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文…イネス・ウージェル 写真…クリスティアン・サラモン 監修・訳…河合恵美 訳…中山久美子『美しいフランステーブルウェアの教科書』

 ページを捲る度に、まるで自分が貴族になったかのように贅沢な気分を堪能出来る本。

 食器なのに食器として使うのが勿体ないアンティーク食器の数々が紹介されています。

 カラー写真が惜しげもなく使われ、解説も丁寧で、アンティーク食器の愛好家へ向けて「コレクターの方々へ」というメッセージも添えられており、至れり尽くせりの一冊。

 夢みたいにロマンチックな絵柄が描かれていたり、レリーフや透かし彫りが施されていたり、果物や植物が立体的に表現されていたり…。

 どれもこれも美の極致。

 カトラリーも細部まで優美な模様が刻まれてキラキラと輝き、クリスタルグラスはどこまでも繊細。

 この品々を作った職人さんたちや、お使いになった方々はどんな方だったのだろう…? と想像し、読めば読むほど溜め息がもれてしまいます。

 わたしなら、もし奇跡的にこうした食器を自分が使える機会を得た際に地震が発生したら、とっさに自分よりも食器を守ってしまうと思います。

 また、わたしはP75に載っているコクティエを見て、わたしは「『カリオストロの城』で伯爵が卵を食べていた時の器に似てる!」と興奮してしまいました。

 わたしもこうした美しいテーブルウェアを使い、伯爵の優雅なお食事を真似してみたいです。

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G-dark/本好きの頭の中
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