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監修…NPO法人JHD&C『31cm ヘアドネーションの今を伝え、未来につなぐ』

 ウィッグをつけてもいいし、つけなくてもいい。

 ヘアドネーションをしてもいいし、しなくてもいい。

 そういう楽な雰囲気を漂わせつつ、「じゃあヘアドネーションを必要としているのってどんな人なの?」「するにはどんな手続きがいるの?」「どんな流れで髪の毛がウィッグに変わるの?」といったことを可愛らしいイラストや写真をまじえて分かりやすく教えてくれる本です。

 ●レシピエント(ウィッグを受け取る人)
 ●ドナー(髪の毛を提供する人)
 ●美容師(髪の毛をカットする人)
 ●医療者(病気の治療に関わる人)
 ●ジャーダック(ヘアドネーションの活動を始めた特定非営利活動法人)

 といった、様々な人たちのインタビューやコラムが載っています。

 それぞれに多種多様な背景や価値観があるのが興味深いです。

 恥ずかしいとか、誰にも知られたくないとか、そういう気持ちも大切なものなので否定してはいけないのですが、わたしは特に、

 メガネをかけるように、いつかウィッグも気軽に、オシャレ感覚でつける世界がくるといいと思います。

(監修…NPO法人JHD&C『31cm ヘアドネーションの今を伝え、未来につなぐ』P57から引用)


 という考え方が軽やかで素敵だと思いました。

 ヘアドネーションもウィッグも、特別なものというよりは、こうして色んな人に知られている中でみんなの見慣れたものとなり、良い意味で「普通のこと」として広まっていくと良いですね。




 〈こういう方におすすめ〉
 ヘアドネーションに興味がある方。

 〈読書所要時間の目安〉
 30分〜1時間くらい。

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