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総監修…日学株式会社『黒板アート甲子園作品集 高校生たちの消えない想い』

 黒板に落書きをしていた学生時代を思い出させてくれる本。


 この本に載っている作品は高校生たちによる「アート」。

 「落書き」というレベルではありません。

 かたや、わたしが学生の頃黒板に描いていたのは、せいぜい友達や好きな先輩の似顔絵程度。

 なのに、この本のページを捲ると…、あの頃を思い出してしまうから不思議。

 黒板というキャンバスには、きらきら輝く青春が詰まっているのかもしれませんね。

 いつまでも黒板に絵を描いたまま残しておくことが出来ない、刹那的なものだからこそでしょうか?

 P69掲載の『期待と不安』は高校へ向かって自転車を漕ぐ男子高校生2人の表情と、青空、そして街並みの対比が素敵。

 P70掲載の『鯨波』はダイナミック!
 ぐっと引き込まれます。

 P71掲載の『あとかた〜受け継ぐ者〜』には、原爆ドームを目にする女子高校生の何とも言えない表情が描かれています。
 画面の右半分は現在の日本を、左半分は戦時中の日本を描いているようです。
 右半分には沢山の色が使われているのに、左半分は白黒なのが辛く、悲しい…。




 〈こういう方におすすめ〉
 身近なものを使ったアートに関心がある方。

 〈読書所要時間の目安〉
 30分〜1時間くらい。

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