著…細川徹×五月女ケイ子『大人の時間ですよ!』
子どもから思いがけない質問をされた時、あなたはどう答えますか?
これは、そんな時に使えるかもしれない面白い答えを集めたアイディア本。
大喜利みたいで楽しいです。
たとえば、
「どうして読めない字でサインをするの?」
「どうしてタラちゃんは歩くと音がするの?」
「どうしてジミヘンはギターを燃やすの?」
といった、大人もその理由を知りたいであろうこと。
また、
「どうやって赤ちゃんは出来るの?」
「どうしてモザイクで隠すの?」
といった、子どもならではの無邪気な質問も掲載。
…余談ですが、わたしも幼い頃、こういった赤ちゃん関係の質問を親にぶつけたことがあります。
…母は「お父さんに聞きなさい」と答え、父は「お母さんに聞きなさい」と答えたので、わたしはまるで市役所の窓口をグルグルたらい回しされている人みたいな気分になってしまいましたが、今ではそれも懐かしい思い出です。
…結局、家族の誰一人として教えてくれないので、わたしは学校の先生に大真面目に質問したり(先生は「小学5年生くらいになったら教えますから今は質問しなくていいです」と言いました)、従姉妹に質問したら従姉妹がわざわざぬいぐるみを使って解説してくれたのにわたしはイマイチよく分からず更に質問を繰り返したりと、色々な大人を赤面させてしまう事態となりました。
あの頃わたしに質問をされた大人たちよ、ごめんなさい。
悪気はなかったんです。
わたしは自分が大人になった今、もし子どもから質問される側になったら、うまく答えてあげたいです…出来るだけ動揺せずに。
さて、この本はとてもユニークで笑えるのですが、素敵な記述も光ります。
たとえば、「どうしておじいさんの動きは遅いの?」という問いに対して、「君に会うため、ここに来るまで必死に走ってきたからだ」という感動的な答えが紹介されています。
ドラマチック!
そうかと思えば、「油断させて、いざという時に、すばやく動いて敵を倒すためだ」という答えも載っていて楽しい。
なんと!
老いたと見せかけて、実はそういう作戦だったのですね…!
〈こういう方におすすめ〉
大喜利が好きな方。
〈読書所要時間の目安〉
1時間くらい。