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著…ヤマザキマリ『地球で生きている ヤマザキマリ流人生論』

 ヤマザキさんとマルコ爺さんの出会いって、何度読んでも素敵!

 お二人が出会ったのはブリュッセル。

 14歳でヨーロッパ旅行をしていたヤマザキさんを発見したマルコ爺さんは「家出少女だ」と確信。

 マルコ爺さんはヤマザキさんがどこへ移動しようとも追いかけて来て、「自国のイタリアには14歳の子どもを一人旅させる無謀な親はいない。お前の親はどうかしている」とお説教。

 ヤマザキさんは「母を責めないで。この旅は、絵が好きなわたしの兼ねてからの希望だった」と説明。

 すると、マルコ爺さんは「絵が好きで、どうしてイタリアが旅程に入っていないのだ!?」と、またお説教!

 その後もヤマザキさんとマルコ爺さんが手紙でコンタクトを取り続けていたのも面白いです。

 ヤマザキさんが画家になる夢を諦めようとしたらマルコ爺さんが「絵が描きたいと言っていたのはどうしたのだ!」とまたまたお説教!

 マルコ爺さんが提案したフィレンツェの美術学校にヤマザキさんが入学することになったというのも素晴らしいご縁。

 ヤマザキさんが「自分はなぜこんなところにいるのだろう」と自問自答を繰り返しながらも、イタリアの文化に多大なる影響を受け、その他にも実にオリジナリティ溢れる人生経験を経て、今のヤマザキさんが存在するのだからとても不思議!

 人生、何が起きるか分かりませんね。

 たった一人の人間との出会いが、人生を大きく変えるのですから。

 わたしもマルコ爺さんのような人になりたいです。

 ヤマザキさんとしては、当時、

 「優雅な海外生活への期待どころか、これから絶対に大変な事が待ち受けているという、完全な覚悟を身につけてのあのイタリアへの旅立ちの感覚を、もし誰かと分かち合えと言われたら、遣隋使や遣唐使の人達ぐらいじゃないかと思います。自分がこれから行こうとしている場所の概要もよくわからず、何が待ち受けているかもわからない。でも、もう成り行きがそうなってしまったのだから、発つしかない、という後に下がれない覚悟と諦観」
(P4から引用)

 というお気持ちもあったそうですが…。

 やるしかない時ってありますよね!

 ヤマザキさんや、遣隋使や、遣唐使のように。

 行けるか行けないかって話じゃないんですよね。

 もう、行くしかないのですから。

 しかし、人生でたった一度来るか来ないかという大きな波(マルコ爺さん)と出会った時に、波に乗るのを怖がったり、諦めたり、乗りこなせない人も多いもの。

 そんな中で、ヤマザキさんは見事にそのビッグウェーブに乗ったのですから、マルコ爺さんだけでなくヤマザキさんも凄い!

 ど根性!

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