著…おおたうに『和の色 洒落色』
●春夏秋冬に分類した和の色
●色にまつわる著者のエピソード
●その色を身に纏う女性のイラスト
●小物の写真
といったことが載っている本です。
どのページを開いても可憐。
「こういう色の浴衣や着物をお出かけしてみたいな」とワクワクします。
色そのものの美しさはさることながら、和の色は名前まで洒落ていますよね。
例えば、赤系の和の色だけとってみても、紅絹色、朱華、深紅など、その名前を呼ぶだけでもうっとりします。
こうした色それぞれに、名付け親たちがいるはず。
その名付け親たちの感性を尊敬します。
「どんな人たちが、どんな想いを込めてこの色に名前を付けたのだろう…?」と想像しながら読むと、よりいっそうこの本の世界を楽しめます。
特に、「朱鷺色」にはハッとさせられました。
これは、トキがまだごく普通に日本にいた頃に名付けられた名前なのでしょうか?
現代人にとっては、もし「トキの表面の羽の下にある羽の色が朱鷺色よ」と聞いたとしても、どんな色なのか想像がつきません…。
正解は淡い紅色らしいのですが…。
生き物の命が失われていくと共に失われていく色もある…と気づかされました。
〈こういう方におすすめ〉
美しい色が好きな方。
〈読書所要時間の目安〉
1時間くらい。
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