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著・絵…タマラ・バウワー 訳・編…こどもくらぶ『ミイラ学 エジプトのミイラ職人の秘密』

 ミイラ職人を主人公にした絵本。

 ミイラづくりの手順だけでなく、古代エジプト人の死生観も学べます。

 本物のピラミッドの中に描かれていそうな美しい絵に圧倒されます。

 ミイラづくりは死者への愛と思いやりに満ちた神聖な行為であり、ミイラ職人は神官と同階級として尊敬されていたのだそう。

 その細かく丁寧な仕事ぶりのおかげで、この本を読んでいて「怖い」とか「気持ち悪い」といった気持ちには全くなりません。

 ●なぜ脳や内臓を体の外へ出す必要があるのか

 ●なぜ心臓だけは体の中に残す必要があるのか

 といった謎についても解説されています。

 特に、一般の貴族のミイラは生殖器を隠すような形で腕を置かれるのに対して、王族やそれに近い身分のミイラは腕を胸の前で交差している…という記述も興味深いです。

 今度、エジプトのミイラを拝見する機会に恵まれたら、腕の形にも注目してみます。

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