著…夢野久作 絵…ねこ助『ルルとミミ』
童話のような愛らしさをたたえながらも、非常に悲劇的な小説です。
そこに可憐なイラストが合わさることで、いつまでも時を忘れて見惚れていたくなる美しい一冊となっています。
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
兄のルル。
妹のミミ。
2人はとっても仲良し。
父を亡くして、兄妹ふたりきり、支え合って生きてきました。
けれど、ある夜。
ルルはミミの頬にそっとキスをしてから、家を出て行きました。
そして湖へと向かい、沈んでしまいました。
暗い水底へと。
ある大切な使命を果たすために…。
けれど、そのせいで、ミミはひとりぼっちになってしまいました。
村の人たちがどんなに慰めても、ミミは泣いてばかり…。
…この後の展開を知りたい方は、実際に読んで確かめてみてください。
なお、わたしはこの作品を初めて読み終えた時、気がついたら泣いていました。
愛する人を亡くす絶望も、
「また会いたい」という、どうしようもなく強い感情も、
再会出来た時の湧き上がるような歓喜も、
「ふたりはもう決して離れない」と誓い合うように抱き合う感触も、
全てがまっすぐに伝わってきた気がして。
〈こういう方におすすめ〉
切ない小説を読みたい方。
残酷な童話のような雰囲気が好きな方。
〈読書所要時間の目安〉
1時間くらい。
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