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著…齋藤孝『1分音読「万葉集」』
「せっかく美しい花を手折っても、それを見てくれるあなたはもう居ないのですね」
(大来皇女)
「まだわたしの涙が乾いていないうちに、亡き妻が好きだった花が散ってしまいそうだ」
(山上憶良)
「まだ幼い我が子は死後の世界への道筋を知らないだろう。せめて無事に辿り着いて欲しい」
(作者不明。山上憶良の作ではないかとされている)
といった、亡き人への心情を詠んだ歌にグッときます。
故人が生前愛した花を墓前に供えたり。
どんなに泣いたところで決して生き返らないと分かっていても、涙がとめどなく溢れたり。
せめて天国で幸せになって欲しいと祈ったり…。
万葉集が編まれたのは遠い遠い昔のことですが、昔を生きた人も、今を生きる人も、こうした気持ちは変わりません。
これは、そんな万葉集の魅力を原文や口語訳も含めて音読出来るよう紹介している本です。
著者による解説に時々ユーモアが混じるので、感傷的な気分になり過ぎずに読むことが出来ます。
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