著…ジェームズ・サーバー 訳…村上春樹『世界で最後の花 絵のついた寓話』
この地上からいつまで経っても止むことのない「戦争」を描いた絵本。
結末は少しだけ希望を感じさせるのですが、全体的には非常に残酷なストーリー。
特に若い世代の方に読んで欲しいです。
これからの未来を築いていく方たちに知って欲しいから。
血生臭くて、火薬臭くて、どこまでも残酷で醜い戦争の姿を。
⭐️Kindle版
⭐️単行本版
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
という衝撃的な文章でこの絵本は始まります。
…第十二次…!?
第一次、第二次が起きただけでも大変なことなのに。
第十二次までやってしまうとは…。
…何度も愚行を繰り返してきた人類の歴史を遡っていけば、「第二次世界大戦なんて絶対に起きない」とは言い切れないですよね。
残念ながら…。
さて、この絵本の中の世界では、地上から村も森も林も消えてしまいました。
本、絵画、音楽といった素晴らしいものたちも無くなりました。
という文章が何とも辛辣ですよね。
「思い出せません」?
本当にそうでしょうか。
本当は「思い出せない」のではなく、戦争をする大義名分なんて、最初から存在しなかったのではないでしょうか?
きっと、第十二次世界大戦に限らず、その前も、その前も、その前もその前もずっとずっとずっとそうだったのではないでしょうか。
何のための、誰のための戦争なのか、戦争を起こす張本人にすら分からないまま、この地上で何度も戦争が繰り返されてきたのではないでしょうか。
失われた尊い命たちは戻ってこないのに…。
〈こういう方におすすめ〉
「戦争」をテーマにした絵本をお探しの方。
特に若い世代の方。
〈読書所要時間の目安〉
文字数は少ないので10分もあれば読めてしまうのですが、かなり打ちのめされる内容なので、30分くらい要します。
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