監修…田村次朗『13歳からの対話力』
学級委員長になったばかりの女の子を主人公にした漫画をまじえながら、「会話」と「対話」の違いについて分かりやすく教えてくれる本。
人それぞれ、立場や本音って違いますよね?
人が多ければ多いほど、意見がぶつかり合うのが当たり前。
しかし、みんなが好き勝手に自分の考えを主張したり、ずっと沈黙を強いられたりしている状況を放っておくと、対立が生まれてしまいます。
やがてそれが争いに発展することも…。
だから、みんなで話し合い、お互いの考えを否定せず受け入れながら、話をまとめ、それぞれのメリットとデメリットを把握し、交渉し、みんなが納得する着地点を見つけることで、問題を解決することが必要。
それが「対話」です。
「対話」は非常に難しいことですが、「対話をしよう」と努力するのと、最初から諦めてしまうのとでは、雲泥の差ですよね。
全員にとってベストな選択肢を見つけるのは恐らく無理です。
しかし、ベストが無理ならベターを目指すことが大切。
また、多数派の意見を取り入れれば少数派の意見は切り捨てて良い、なんてことは絶対にありません。
色んな人の視点でバランス良く物事を見て、よりベターな着地点を見つけられる。
それがリーダーとして不可欠な資質の一つなのだ、とこの本は教えてくれます。
リーダーではなく、グループを構成するメンバーの1人だとしても、対話に参加するのは大切ですよね。
平和を維持するためには。
ちなみに、わたしはこの本の中で、「きみならどうする?」と書かれた例題を特に興味深く読みました。
この例題に、あなたならどう答えますか?
答えを下の方に書いておきます。
しかし、きっと答えは一つではありません。
もしかしたら他にも答えが沢山あるかもしれませんね。
〈こういう方におすすめ〉
何かのリーダーとして、また、メンバーの一人として、より良い活動をしたい方。
〈読書所要時間の目安〉
30分前後。