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文…トニー・ジョンストン 絵…エイミー・ベイツ 訳…落合恵子『その手がおぼえてる』
お母さんの「手」のぬくもりを描いた美しい絵本。
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
手のひらをお腹に優しくつけて、我が子と会える日を待ち侘びた。
生まれたばかりの子どもをそっと抱きしめた。
だんだん歩き始めた子どもが転ばないように支えた。
手と手をタッチして遊んだ。
手を繋いで学校へと歩いた…。
この絵本では、お母さんの「手」がだんだんしわくちゃになっていく様子も描かれています。
しわくちゃだけど、とっても綺麗。
愛に溢れているから。
かあさんの髪は すっかり白くなった。
思い出は 砂のように こぼれおちていった。
けれど たったひとつ しっかり おぼえていたことがある。
あなたと いっしょにした すべてのことを
あなたと いっしょにいた すべての時間を。
という文章がわたしはとても好きです。
親子関係に限らず、友人や恋人といった様々な人間関係にもこうしたことを言えたら素敵だなと思います。
誰かと重ねた手のぬくもりを、いつまでもいつまでも覚えておきたいです。
かけがえのない宝物だから。
〈こういう方におすすめ〉
美しい絵本をお探しの方。
〈読書所要時間の目安〉
20分くらい。
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