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著…寒川一『焚き火の作法』

 こんばんは。

 揺らめく炎を無心に見つめ、パチ、パチ、シュー、といった音を聴いて心を落ち着けたい…けれどなかなか自分で焚き火を始められるような環境にはいない…という方におすすめの本をご紹介します。

 薪を集めるところから、きちんと火の始末(著者は「後仕舞い」と呼んでいるそうです。美しいですね)をするところまで、写真付きで丁寧に解説されているので、あたかも自分が実際に焚き火をしているかのような気分を味わえます。

 火って、見ているとホッとしますよね。

 美しく、そしてあたたかい。

 微かな色の変化が面白い。

 自分の心を見つめ直すきっかけにもなります。

茶の湯の茶道ならぬ、火の美を追求する火道として考えてみようとまとめてみた。その精神は『美しく小さな焚き火』。瞬間的に燃え上がって燃え尽きてしまうものではなく、少しづつ燃料を継ぎ足して絶やさないように焚き続ける焚き火だ。
(P10から引用)

 という著者の表現も素敵。

 自分の心の火を絶やさぬように熾し続けることも、火が強くなり過ぎて自分が燃え尽きてしまわないように燃料を調節することも、とても難しいことだけれど、どんなに心が弱って種火が消えかかってもそれでも諦めずに小枝をくべ続けていきたいな…とわたしはこの本を読みながら思いました。

 この本を読んでいると、他にも色々なことを思い出します。

 たとえば、亡き祖父の家に行って薪割りをした後、その薪を使って沸かしたお風呂に入ったこと。

 職場の庭で同僚と枯れ葉を集めてお芋を焼いたこと。
 (もちろん休み時間にですよ)

 そのお芋を、たまたま通りかかった偉い人と半分こしたこと。

 焚き火には良い思い出が沢山あります。

 最近は焚き火が出来る場所がなかなか無いので全く出来ずにいますが、くれぐれも焚き火OKの場所で、火の用心をしながら、また焚き火をしたいです。

 また、この本には、焚き火の歴史、あると便利なアイテム、かまどの作り方、お料理のレシピも紹介されているので、キャンプをする時にこの本を持参すると参考になりそう。

 レシピに関しては、わたしは特に「パラパラシンプル焚き火炒飯」「ジビエ炙りソーセージ」「王道焚き火ベーコン」が気になって気になって気になって、小腹が空いた深夜にこの本を読むんじゃなかった〜!とまさかの飯テロに苦しみました。

 焚き火の本だから夜寝る前に読もう、と思ったのが大間違いでした…!

 お腹が空いて眠れない…。

 しかし今の時間(0時半)に何か食べるのもいかがなものか…?

 この本を読む時は、空腹時を避けることをおすすめします。

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