作…ハッチンス 訳…いぬいゆみこ『いたずらかいじゅうビリー!』

　かいじゅうの姉弟とその家族たちが登場する絵本。

　なんと、家族みーんなお肌が緑色。

　もしかしたら、シュレックやハルクの親戚かも？

　グリーンダヨ！！

いたずらかいじゅうビリー!

　※注意
　以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。

　ストーリーはお姉ちゃん・ヘイゼルの目線で進みます。

　年齢ははっきり書かれていませんが、たぶんヘイゼルは小学生くらいで、弟・ビリーは2〜3歳くらいなのかも？

　ヘイゼルが遊ぼうとする度に、ビリーは「ぼくもやりたいよー！」と泣き出します。

　家族は「ビリーにもやらせておあげ、まだちいさいんだから」と言います。

　ヘイゼルが諦めて他のことを始めようとすると、ビリーは「ぼくもやりたーい！」と泣いて騒ぎます。

　エンドレスリピート！

　…と、ここまでのストーリーを読む限りでは、ヘイゼルだってまだ小さいのにお姉ちゃんだからって何でもかんでも我慢させられるのはかわいそうだ！　と読み手としては思うのですが…。

　安心してください！

　ヘイゼルはとっても頭が良いのです。

　だてに全身グリーンじゃありません。

　素晴らしい発想で、全てを丸くおさめます。

　これにて一件落着！

　ヘーゼルが何を思いついたのか、気になる方は是非読んで確かめてください。

　ピンチをチャンスに変える痛快さが好きです。

　〈こういう方におすすめ〉
　姉弟で揉めた思い出がある方。
　シュールな世界観の絵本が好きな方。

　〈読書所要時間の目安〉
　１５分くらい。