著…横溝正史『金田一耕助ファイル5 犬神家の一族』
奇妙な遺言。
絶世の美女。
そして仮面の男…。
この三つの要素を聞いただけでも、ただならぬ事件が起きそうな予感にゾクゾクしますよね。
作品全体に立ち込める不穏さが好きです。
わたしは特に小説家を目指している方にこの作品を読んでいただきたいです。
まるで海外ドラマの引きのように、続きが気になる描写が随所にあって、読者を全く飽きさせませんから。
登場人物たちがガンガン殺されて、しかもそのやり方がグロテスクなのに、読者はノンストップで読んでしまいます。
まさにエンターテイメント!
著者の巧みな文章力のなせる技ですね。
これから表現者を志す方にとって、非常に勉強になると思います。
もし「映像化された作品を観たことがあるから」と言って原作をスルーしている方がいたら、それはとても勿体ない!
…目的のためならどんなことでも出来る人間心理が描かれていて、恐ろしいですが…、この世で何よりもおぞましいのは人間だ…とでも言いたげな残酷物語ですが…、純粋な恋も描かれていますから。
この対比って凄いですよね。
人間の醜さと美しさ。
そのギャップにかえってゾッとしてしまいます。
〈こういう方におすすめ〉
『犬神家の一族』の映像化作品を観たことはあっても、原作を読んだことはない方。
小説家を目指している方。
〈読書所要時間の目安〉
3時間くらい。
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