作…こみねゆら『オルゴールのくるくるちゃん』
「自分は誰にも必要とされていないのではないか?」と落ち込んでいる人にこそ読んで欲しい絵本です。
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
お人形は、かつては小さな女の子と暮らしていました。
しかし、お人形は気がつくと博物館の中でオルゴール人形として踊っていました。
でも、もともとオルゴール人形として作られたわけではないので、他のオルゴール人形たちと同じように上手く踊ることが出来ません。
いくら練習しても、どうしても調子が合わないのです。
お人形はオルゴールから取り外され、窓から外へ落ちてカラスに拾われ…、でもカラスにも捨てられてしまいました。
それからは、お人形が地面に落ちていることに誰も気がついてはくれませんでした。
そして、冷たい雪が降り続く日。
ようやく、お人形の近くに犬が寄ってきました。
お人形はえいっと犬のしっぽを掴み、犬について行きました…が、犬が身震いをした時にどこかの家の戸口にポーンと飛ばされてしまいました。
お人形の上に雪が降り積もります…。
…と、ここまで読んだだけでは、誰にも必要とされず捨てられてばかりの悲しい人形の物語に思えますよね?
でも、最後まで読むと、ある人物が現れるのです。
それは、きっと他の誰よりも、お人形と会いたがっていた人…。
今は「自分は誰にも必要とされていないのかもしれない」と落ち込んでいる人も、自分が気づいていないだけで、本当は誰かに必要とされているのかもしれません。
このお人形のように。
そんな希望を感じさせる物語です。
〈こういう方におすすめ〉
孤独でたまらず、自分の居場所はどこにもないと感じる方。
〈読書所要時間の目安〉
15分〜30分くらい。
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