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著…大山のぶ代『ぼく、ドラえもんでした。涙と笑いの26年うちあけ話』

 大山さんはドラえもんの声優をする前、どう生きてきたのか。

 ドラえもんと数十年付き合っていく中で、ご自身がドラえもんにどう影響されてきたのか。

 どんな思いでドラえもんの声を若い世代に委ねたのか。

 そういったことが書かれた本です。


 26年間も、年を取らない子どもたちと夢いっぱいの冒険を続けてきて、それをある日若い世代にそっくり渡してしまう。

 わたしはそれを「寂しいことだ」と思っていました。

 けれど、そうではなかったのですね。

 もちろん寂しさはあるでしょうけれど。

 大山さんは以下のようなことを書いてらっしゃるのです。

 自分は生きているうちに普通のおばさんにならなければいけない、自分の死によってドラえもんに声優の死というイメージを与えてはいけないのだ、…と。

 大山さん自身もドラえもんの大ファンの1人なのですね。

 大山さんは藤子・F・不二雄さんのことを、なにかモワモワーっとした雲のような「やさしさモワモワ」に包まれている方だ、とおっしゃっています。

 そういう方から生まれた『ドラえもん』は、数えきれないくらい沢山の方たちの「ドラえもん大好き」というやさしさモワモワに包まれていると思います。

 青くて。

 丸くて。

 とても心優しい猫型ロボット。

 ずっとずっとのび太くんたちと仲良く暮らしていって欲しいなあ。

 …大山さんのご冥福を心からお祈りいたします。

 わさびさん版のドラえもんは「友達」という感じで可愛いですが、大山さん版のドラえもんは「お母さん」のようなぬくもりで癒してくれました。

 今までもこれからもずっと大好きです。




 〈こういう方におすすめ〉
 ドラえもんが大好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間半くらい。

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