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著…せなけいこ『ねないこはわたし』

 40年以上前に出版されてからずっと愛され続けている『ねないこ だれだ』。

 これは、著者が「おばけ」や、他の絵本のキャラクターたちについて振り返っているエッセイ。

 絵本製作の裏話を知ることが出来て楽しいです。

 可愛らしい挿絵と優しい文体のおかげで、読んでいると心が和みます。


 ちょっぴりこわいけれど、可愛らしい。

 わたしはずっと、著者の描くおばけのこの絶妙な塩梅がとても不思議でした。

 このぬくもりはどこからくるのだろう? と。

 この本を読んでその謎が解けました。

 「おばけのテレビ、見せて」
 って息子が言うから、つけてあげる。でも、私が立ち上がろうとすると、
 「一緒に見てよう」
 って、足にしがみついてくる。
 怖いけど、かわいい。そんなおばけを描いたらよろこぶかしら。
 息子が友達になれるおばけを、描いてみよう。
 それで生まれたのが、私のおばけ。

(著…せなけいこ『ねないこはわたし』P8から引用)


 おばけには、愛がこめられているのですね…。

 著者による他の絵本もそう。

 『にんじん』は、息子さんに対する「にんじんは美味しいよ」というコマーシャル。

 『いやだ いやだ』は、娘さんが沢山言った「いやだいやだ」という言葉から生まれたもの。

 きっと、ご自分やご家族への愛がこめられている作品だから、読者に愛され続けるのでしょうね…。



 〈こういう方におすすめ〉
 せなけいこさんの絵本が好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 30分〜1時間くらい。

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