営業の向き不向きをチェック|時代に合った営業職に本当に必要な適性とは?
この記事では、営業職の向き不向きを知りたい方向けに、従来の時代遅れな営業職の適性診断テストの問題点を検証し、具体例を使って解説しています。記事の後半では一問一答形式のテストにて、あなたが「今の時代の営業職に向いているかどうか」を判定します。
1.時代遅れな営業職の適性診断方法の問題点
1-1.営業職の人数推移と減少の理由
「自分は営業に向いているのだろうか?」
日本全国に800万人を超える営業職の方、これから営業にチャレンジする方も含め、多くの方が一度は抱く疑問だと思います。
そして、営業職という仕事は、人とのコミュニケーションが主体となるので、どうしても一定程度「向き不向き」があるのは事実です。
日本国内にいわゆる「営業職」は何人くらいいると思いますか?
全労働人口約6,700万人の約12%、約811万人なのだそうです。ちなみにシステムエンジニア(SE)は、国内で約144万人なので、その5倍以上と考えるとかなり多いと感じます。
一方で、2010年と比較すると2023年時点ですでに営業職は約80万人も減っています。
インターネットの普及により、単純な情報提供や見積提示、製品説明をするだけの営業は不要になり、また同時にオンラインでのコミュニケーションが発達したことで物理的な移動時間が減り、営業活動が劇的に効率化したことも上げられます。
1-2.現代の営業職に求められるスキルと適性
前述した通り、営業職を取り巻く環境が大きく変わったことで、2010年~2023年で80万人も減りました。これに伴い、営業職に求められる適性要素も大きく変化しました。顧客視点で捉えるとその変化がわかりやすいと思います。
昔は、
「どれを選んでも大して変わらないから、仲の良い営業から買いたい」
この時代にフィットしていたのは、いわゆる「御用聞き営業」です。一昔前に流行った足繁く訪問して関係を作ることを目的とした営業スタイルです。時間的な効率が悪いだけでなく「宴席や接待ゴルフなどで仲良くなって便宜をはかってもらう」というスタイルのため、顧客が抱える課題解決について深く考えることを避ける傾向が強く、今の時代の顧客からは信頼を得にくいです。
今は、
「課題を解決し、新たな付加価値を提供してくれる企業から買いたい」
今の時代は、顧客のニーズや背景にある真意を深く理解して、課題を解決し投資対効果が出せる「価値提案型の営業」が求められます。営業職は常に「どうすれば課題を解決できるか?」「より多くの価値を提供できるか?」を考え抜く必要があります。
1-3.時代遅れな『営業適性診断テスト』の問題点
ネットで「営業適性」「適性診断」「向き不向き」「診断テスト」などのワードで検索すると、山ほどチェックリスト的なサイトが表示されます。
ざっと見てみると、ほぼ内容は似たようなもので、かつ『肝心な的を外した時代遅れな適性診断テスト』だらけでした。
こんな無意味な適性診断をベースに、自分が営業に向いているかを判断してしまう人がいるのであれば、それこそ悲劇だと、強く感じました。
「今の時代に求められる営業職の適性にマッチしているか?」という観点で、Google検索最上位の「営業適性診断テストの15項目」を検証していきたいと思います。
では、一気に説明します。
(〇)は適切、(X)は不適切、(△)は条件付きで〇です。
①集中しても無口にならない(X)
誰でも集中している時は誰でも無口になります。お客様との会議中に無音状態が長く続くのは問題ですが、集中しているかどうかではなくお客様のことを真剣に考えてコミュニケーションできるかの方がはるかに重要です。ペラペラと意味のない無駄話をする営業は信頼されません。
②自己アピールが得意(X)
自分や自社のアピールばかりする営業との商談は、顧客からすれば時間の無駄以外の何物でもありません。顧客の感情、課題、潜在ニーズをどれだけ深く正確に理解するかが重要なので、こんな指標で判断してはいけません。
③実行力がある(X)
実行力がない人はどんな職種でも必要とされませんね。営業に限らずあらゆる職種で必要とされるスキルです。これは適性というよりは、スキルの話で経験と訓練によって確実に磨いていけます。適性診断に含めるべき項目ではありません。
④失敗を恐れずチャレンジできる(X)
時と場合によります。多分営業職は断られることが多いのでそういう性格の方が合っているのでは?という安易な解釈ですね。失敗のリスクをしっかり計算して緻密に進めるタイプの営業も成功できるので、適性チェックとしては不適切です。
⑤根気強く努力できる(〇)
これはどんな職種でも大事なことです。ただこれができない人は、営業職としては100%確実に成功できないので、適性チェックに含めてよいと思います。
⑥休憩やストレス発散が上手(X)
何が言いたいのかさっぱりわかりません。仕事をする以上、体調管理やストレスコントロールはどんな職種でも当然必要なことです。これが上手くできるから営業に向いているという論理が意味不明です。
⑦情報収集能力が高い(X)
そもそも何を以て高いと判断するのか。。いろんなタイプの営業がいる中で、情報を調べたり分析するのが得意な営業もいれば、感情を的確に読み取って痒いところに手が届く提案が得意な営業もいます。あなたは情報収集が得意だから、営業に向いているね、とはなりませんね。これも適性ではなく習得可能なスキルの話です。
⑧人当たりが良い(X)
コミュニケーションが主体となるので、人当たりは良いに越したことはありません。ただ一見気難しそうな厳つい見た目の人でも、真摯に顧客に相対して付加価値を提案できるケースも十分あり得ます。自分は人当たりが良くないから営業に向いていない、とするのは勿体ないです。
⑨目標から逆算して計画できる(X)
ビジネスパーソンなら職種に関わらず必ず取り組むべきことです。ただ、営業活動は計画通りにいかないパターンの方が多いので、大まかな目標設定をしつつ日々軌道修正しながらアクションする柔軟性が求められます。この項目ができるから営業に向いている、とすると痛い目を見る可能性が高いです。
⑩顧客の喜びが自分の喜びだと感じられる(〇)
これはその通り。これが感じられない人は営業には向いてないです。損得勘定抜きで顧客の喜びのために全力を尽くせる人は、営業に向いていると言えます。
⑪事前準備や根回しが得意(X)
これはどんな職種でも同様に必要な一般的なスキルです。営業スキルの一つでもありますが、経験と訓練によって習得することができます。性格や人間性という観点での向き不向きとは無関係です。
⑫他人の話を聞くのが上手(△)
聞き上手というのは営業職に活かせるスキルです。ただ、一方的に話を聞き続ける(相手が話したいことだけを話すだけ)という状況は望ましくありません。「他人に興味を持ち、共感しながら深く理解するのが好き」というくらいまで解像度を高めた上でYesなら向いていると言えます。
⑬人の顔や名前を記憶するのが得意(X)
私はこれが超がつくほど苦手です。が、成果を出し続けてこれましたので、必須項目ではないと断言できます。ちなみに極度の方向音痴でもあります。
⑭さまざまな事に関心を持てる(X)
質問がざっくりし過ぎですね。顧客とのコミュニケーションをする上で幅広い会話ができるよう広く浅く知識を広げる、という意図と推測しますが、何でもかんでも浅はかな知識をひけらかす営業は嫌われます。顧客に対してしっかり興味を持つこと、自分が本気で好きなことに力を注ぐこと、の方がはるかに重要です。
⑮しつこく食い下がることができる(X)
粘り強さと、自分勝手なしつこさを混同してはいけません。結果が明確に出ているのにしつこく食い下がる営業には二度と次のチャンスは与えられません。大事なことはコンペで負けた時、そこから何を学ぶか、です。そのために「自分達がもっと良いサービスを提供していくために改善していける部分があればアドバイスを頂けないでしょうか?」と聞くのはもちろんOKです。
まとめると、今の時代に求められる営業の適性チェックとして、妥当といえる項目は以下の3つだけです。
⑤根気強く努力できる(〇)
⑩顧客の喜びが自分の喜びだと感じられる(〇)
⑫他人の話を聞くのが上手(△)
ただし、この3項目を独立したチェック項目として答えてしまうのは危険です。もし以下に該当するのであれば、営業職には向いてないです。
・自分が好きなことには根気強く努力できるけど、そうじゃなければできない。
・顧客が喜べば当然自分も嬉しいけど、成果につながらなければ意味がないし自分の目標達成を優先したい。
・他人の話を聞くのは上手いとよく言われるけど、いつもその後どっと疲れてしまう。
2.現代の営業職の向き不向きチェック方法
2-1.記事の信頼性と筆者の実績
ここまで、一般的な「営業適性診断テスト」を批評してきましたが、ここで終わるつもりももちろんありません。これまでの私の20年以上に渡る営業経験から独自に編み出した、今の時代に求められる営業職としての適性を判定する方法をお伝えしたいと思います。
この方法は、私が若手営業メンバー向けに行っている営業研修の中の初めに行っているテストですが、ほぼ確実に「あなたが営業に向いているかどうか」を判定できると思います。少なくとも向いていない場合は一発でわかります。
有料記事を購入いただく前に、少しでも不安要素を解消できるよう以下の項目について補足説明させていただきます。
1)私の営業としての実績
2)有料記事としてのChatGPTによる価値判定
3)上記を踏まえた当記事の価格設定
1)私の営業としての実績
ご参考までですが、私は前職の外資系IT企業(従業員3万人超)にて最長記録となる15年連続で受注目標を達成し、2015年にはその年のベストセールスを表彰するグローバルセールスアワード「Laurel Wreath Award(月桂冠賞)」を受賞しました。その後、営業管理職として年間売上60-70億を背負う営業統括部の責任者を務め、その経験を活かし国産IT企業へ転職しました。転職して5年になりますが、毎年若手営業メンバー向けに営業研修(4回x2h)をやっています。
2)有料記事としての価値判定(ChatGPT)
有料記事のコンテンツをAIが自動判定してくれるサービスを使いました。
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①実用性とターゲットへの関連性
記事は具体的かつ実践的で、営業適性を確認したい読者がすぐに活用できる内容です。読者が自己分析を通じて適性を判断できる手法を取り入れており、特に若手営業担当者や営業を始めたい人々にとって非常に有用です。また、業界の変化に基づく現代的な営業スキルの説明が丁寧で、説得力があります。
②経験に基づく信頼性と説得力
著者の豊富な実績に裏打ちされた具体例とアドバイスが、記事全体の信頼性を高めています。実際の営業経験に基づく適性の解説や成功体験が、読者にとって「現場感」を伝え、信頼を獲得する要素になっています。
③独自の視点と具体的な適性テスト
営業適性を確認するための3つの質問や適性チェック項目の検証は、具体的かつわかりやすいです。一般的な診断方法に疑問を呈し、独自の視点から提案することで、他の記事との差別化を図っています。これにより、読者が一層深く考えられる構成です。
3)上記を踏まえた当記事の価格設定
総合スコア: 90/100
5つ星評価: ★★★★☆
想定価値: 1,200~1,600円
推奨価格: 1,400円
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