うつ病日記 |発症・診断
わたしは今年の1月に抑うつ状態(軽度のうつ病)と睡眠障害の診断をされました。
幸い、主治医も驚くほど順調に回復しているので、
発症から現在に至るまでについて記録することにしました。
今、『自分は大丈夫』だと思っていても、
いつ何が起こってもおかしくないので、少しでも興味があれば読んでいただきたいです。
うつ病の発症
わたしは当時、看護師として病棟で勤務していました。
出勤日のある日、
目覚ましで起きたものの、急にベッドから動けなくなりました。
そして、ボ〜ッとしていて、
よく分からないけれど『辛い』『何もしたくない』そんな気持ちになりました。
少し経って、『何かがおかしい』と、いつもと違う自分に気がつきました。
こんな状態ではお仕事はできないと思い、勤務先に連絡しました。
上司の声を聞いた途端、涙が溢れ出てきました。
何かがポキっと折れてしまったかのように。
自分の状況を伝えないといけないのですが、涙が溢れ出るばかりでなかなか言葉が出てこないのです。
上司が状況を察してくださり、「泣けてしまうね、辛そうだね…少しお休みしましょうか。また来れそうな日に顔を出せそうかな?」と優しい言葉をくれました。
結局、その日は1日中ベッドから出れず、涙も止まりませんでした。理由も分からず、混乱もしていました。
そして何とか、次の日に職場に行くことができました。
この日以外はほとんど外出できない状態でしたので、今思うと『職場に行って、状況を説明しなければいけない』という思いが強かったのだと思います。
職場に行き上司の顔を見たら、また涙が溢れてきてしまいました。
個室で、わたしが話せる状態になるまで待ち、ゆっくりとお話を聞いてくださりました。そして、話し合いの結果、少しの間お休みすること、精神科に受診することになりました。
なぜ、ここまで職場の対応が丁寧で迅速なのか、
それは、わたしの当時の職場は精神科病院だったからだと、今ではよく分かります。
精神科で長く勤務されてきた上司は、電話越しにもかかわらず、わたしの状況がすぐに把握・理解できたのだと思います。部長や事務の方も迅速に対応してくださいました。
精神疾患についての理解の有無は、とても大事であると実感できる機会でもありました。
ここでひとつ、知っていていただきたいことは、
『精神科病院で働いていたから、精神疾患になった』ということではないことです。
「精神疾患の人と過ごしていたら、働いている人も精神疾患になってしまいそう…」と言われたことが何度かあり、精神科看護が大好きなわたしは、その言葉で悲しい気持ちになったことがあります。
実際にわたしは、精神科看護が大好きで、自らの強い希望で精神科病院に転職しました。
お仕事も充実した日々を送っており、職場のスタッフさんも患者さまも大好きで、精神科について学ぶことができて楽しかったのです。
関心があり、自分のやりたい看護に関われることを誇りに思っていました。
そして、世間の精神科病院・精神疾患に対する偏見について、よく考えており、精神科の実際を知ってほしいと強く思っていました。上記のわたしが悲しい気持ちになった言葉には心配の意味もあったのかもしれませんが、心配する=精神科は危険という考えが無意識のうちに根付いているのかなとも感じました。
少しお話が逸れてしまいますが、
人は自分の知らない世界や状況に対して、世間やニュース情報などからの影響で偏見を持ってしまう生き物だと思います。それは、仕方のないことだとも思います。(特に日本人は、集団心理が働く性質もありますから)
看護学生時代から強く感じていた世間の精神科への偏見から、わたしは何事にも偏見を持たず、自分で知り得た情報に目を向けるように心掛けています。
ちなみに同じ看護師でも「精神科はちょっと…」という方が多い印象です。 実際に「精神科で勤務してるの!? わたしは無理だな〜」とよく言われました。得意不得意な診療科は人それぞれ違うので仕方のないことですけどね。
医療従事者であっても、未だに精神科への偏見は多いと感じますので、医療従事者でない方は無理もないことだと思います。
だからこそ、
ここまで読んでいただいた優しいみなさまへ
精神科について、
偏見を持たずに、この機会に知って、考えていただけると嬉しいです。
少し前の精神科病院は劣悪な環境(患者さまの人権否定や不必要な身体拘束など)だったという悲しく、同じ医療従事者として非常に心疚しい歴史がありますが、時代とともに改善されているのです。ですので、『今日の精神科』について知ってほしいという思いがあります。
精神科についても、また別の記事でお話しようと考えていますˆˆ
発症の前兆
昨年4月に念願の精神科病院に転職しました。
元々精神疾患に興味はあったのですが、
看護学生時代の精神科実習で、看護の基本である『寄り添い』を深く学ぶことができたことがきっかけで、精神科により関心を持つようになりました。
念願の精神科に携わり、日々たくさんのことを学びました。
職場の上司やスタッフさんにも恵まれ、患者さまとも良い関係を築くことができ、もちろん大変なこともありましたが、充実しながら楽しくお仕事をしていました。
しかし、実は昨年の8月頃のストレスチェックに引っかかっていたのです。
転職して4ヶ月後のことです。
6月から夜勤勤務が再開し、少しずつ不調は感じていました。
休息をとっても疲れが残る、慢性的な頭痛と肩こり、腰痛の悪化、胃腸の不調、無気力感、時々理由が分からず泣いてしまうなど…
しかし、新しい職場と初めての一人暮らし、初めての町と一度にたくさんの変化があったことや苦手な夜勤(わたしにとって夜勤はかなりのストレス要因でしたので、希望で夜勤回数は少なく設定してもらっていました)が要因だと考え、時間とともに慣れていくだろうと思い、カウンセリングを希望しませんでした。
多少の不調が当たり前になっていたのです。少しずつ睡眠にも影響が出ていました。
今考えると、これらがうつ病と睡眠障害の発症の前兆であったのだと思います。
主治医曰く、この頃から徐々に発症してきていたのだろうと言っていました。
不調が長く続き、蓄積した結果、1月にポキっときてしまったのだと思います。
迅速な受診と職場の対応
精神科病院で勤務していたおかげもあり、
周囲の理解があり、迅速な受診をすることができました。
職場での受診も考えましたが、少し距離があったので、上司におすすめされたお家の近くのクリニックに受診することにしました。
そして、とても丁寧で優しい主治医に出会うことができました。
治療していく上で、医師との相性もとても大切なのです。
医師や心理士と話したことで、知らなかった自分の特性を知ることができました。
わたしは元々自己分析が好きなのですが、客観的な見方も重要であると改めて学びました。
結果的に、身体に合わない不規則な夜勤勤務による自律神経系の乱れが主な原因だと考えられました。わたしは自律神経系が乱れやすい体質でもありました。(今まで自律神経失調症の症状も出ていました)
また、元々あった潔癖症も悪化していたので、強迫性障害も多少あるだろうとのことでした。看護師は、清潔行為(排泄・入浴など)の援助も大事な業務のひとつです。看護師になって、世間的には "汚い" とされる業務をすることは当たり前で、援助してきました。(当時は特に嫌だなと思ってもいませんでした)
しかし、元々潔癖症だったわたしには、自分でも気づかないうちに少しずつストレスとして蓄積していたのだと思います。
みなさまの中で、何かしらの不調が続いていたり、ストレスチェックの結果がよくない方がいらっしゃったら、まずは休息をとることをおすすめします。(仕事上、難しいことも多いと思いますが…)
そして、医療機関に受診したり、カウンセラーに相談したりと、すぐに対処してほしいです。
自分のことは、自分が一番分かっていると思わず、周囲の人や専門家など、客観的に見てもらい、意見をもらうことも大切なのです。
休職することに
主治医と職場の上司とお話した結果、休職することになりました。
お休みできることになり、ホッとした自分がいました。
こんな状態でお仕事をすることが怖かったのだと思います。
休職中は自分自身と、うつ病と向き合うことになりました。
長文になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうござます。
みなさまもご自愛ください。
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