
見た目も仕草も可愛いエゾモモンガ|愛しい北海道ANIMALS
この連載「愛しい北海道ANIMALS」は、北の大地に暮らす動物たちを23年間にわたり見守り続けてきた結びさんによるフォトエッセイです。そんな結びさんの撮影する動物たちの姿は、おもわず息をのむほど美しかったり、可愛らしかったり、ときに猛々しかったりします。第9回は、アイヌ語で「アッカムイ(=群れで棲む神)」との異名を持つエゾモモンガです。
はじめに、23年間の想いがやっと形になりましたので、ご報告させていただきます。長い間、私が癒されてきたANIMALS、皆さまにもそんな癒しを少しでも感じていただきたい、そして素敵な動物の一生懸命な姿を知っていただけたらと本を作りました。題名は『愛しい北のANIMALS 優しい時間』です。

2023年1月25日発売
この本にも登場するエゾモモンガ。
冬は寒さを乗り切るため数匹で一緒に暮らすことも多い夜行性のリスの仲間です。撮影するまで随分と探し回り、真っ暗な中でも、とっても寒い中でも何度も待ちました。会えないことも多く撮影できた時には本当に嬉しいモデルさんです。

このエゾモモンガ、見た目ばかりでなく、仕草もとっても可愛いらしいんです。外に出かける時、巣穴の前に私がいることに気づくと、中の子に「今日もいるよ!」と知らせるように巣穴を覗き込んだり、帰って来たのに、なぜか巣穴から顔を出していると思ったら外には、まだ残っている子がいたんですね。その子が戻るともう顔は出さないんですよ。心配していたのかな?何度か見る光景でした。
ある時は2匹で仲良く食事。先に食べ終わっても、もう1匹が食べ終わるのを待って一緒に帰ったり。ご飯をおねだりされて分けてあげたり。カップル?親子?とっても微笑ましい場面です。ちょうだいよ~と喧嘩をする時もありますけどね。

ネズミ目(齧歯目)リス科
アイヌ語で「アッカムイ」、『群れで棲む神』あるいは『子供の守り神』という意味。
そんな平和に見えるエゾモモンガですが、動きは機敏。なのに巣穴から出てトイレの時と食事の時には大丈夫?と心配になるほど無防備なことも。その時に襲われたのでしょうか?巣穴の近くに尻尾だけになってしまった残念な姿を見たことがあります。とても切なく野生の厳しさを感じました。

エゾフクロウの他にもキツネやテン、カラス、猛禽類、私(?)などに狙われることもあり、日々、命がけで過ごしています。

ヒゲには霜がついています。
おてても冷たいね~
撮影はできるだけ脅さないよう気をつけているつもりですが、イヤな動きをすると巣穴からなかなか出て来なくなったり、引っ越してしまうことも。かと思えば、何だそれ~!と思うほど、近くまで来てお尻を向けていたり。(ならば、せめてこっちを見てほしい……!)とにかく可愛いエゾモモンガです。

気を抜いた時やよそ見をした時によく飛びます。
この瞬間も天敵に狙われやすい場面なのかもしれません。
人が住む環境のすぐ側にいたとしても滅多に出会うことの無い夜行性のエゾモモンガ 。ひっそりと暮らす巣穴として使われる樹は弱り倒れることも多く、長い間の観察では何度もそれを目にしました。この愛らしい小さな癒しの住める環境が、ずっと続くことを願っています。

まだ幼い子かな。
文・写真=結び
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全68種のかわいくて素敵な動物が勢ぞろい
北海道の野生動物をとらえた写真集
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2023年1月25日発売
公園でも見かけるエゾリスから、超人気のエゾモモンガ、エゾシマリス、エゾナキウサギ、シマエナガ、珍しいエゾオコジョなど、北の大地でしか出会えない野生動物たちに、迫力の海の王者シャチ、ふわふわのフクロウの仲間まで、多数収録。ほのぼのとした姿、親子や赤ちゃんの愛らしい様子など、北の大地の素敵な動物たちの小さな物語やびっくりが隠れています。
撮影時の動物とのふれあいエピソードを描いたイラスト付きで、親子で楽しめる写真集になっています。
23年間にわたり、北の大地を撮影してきた北海道在住のフォトエッセイストが手掛けた、ほっこりと雄大さを兼ね備えた一冊です。
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