快楽こそが幸福

読んでいる。

俺は以前noteで書いたように、「幸福」であることが最も重要であると考えている。ではその「幸福」とは何なのか。それがどのような観念で何を意味しているのか、本書では様々な思考実験を通じて探っていく。

まだ読み途中であるとはいえ、75%まで読んだ時点では特に新しいと感じる知見は得られなかった。より正確に言えば、俺の考える幸福を否定する思考実験が出てこない。そのため読む前と後で、特に俺の意見に変わりはないということだ。

幸福の概念分析は様々な分類や見解があるが、本書ではイギリスの哲学者デレク・パーフィットが行った分類に従って話を進めている。それによれば幸福論は大きく3つの説に分けられる。

  • 快楽説:なんらかの 快い心理状態が幸福とする説

  • 欲求実現説:本人の望んでいる事態が実現する自体が幸福とする説

  • 客観的リスト説:本人の信念や欲求とは独立して、幸福を構成する客観的な要素が複数あるとする説

俺は快楽説が正しいと思っている。人間は脳であらゆる刺激を快・不快を判断しているのだから、最終的には脳がどう感じるかが全てだ。欲求実現やその他の出来事も最終的には、電気信号や伝達物質に対する神経の反応に還元される。ゆえに快楽説が正しいと。

本書では快楽説に対する反論の思考実験が提示される。例えば、ある引退した大金持ちの成功者がいる。周囲の人々は彼の前では彼を褒め称えるが、見えないところで彼のことを軽蔑して嘲笑しあっている。しかし彼自身はそのことを知らない。彼は幸福だろうか。

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