会話の8割が「ヤバい」で形成されている人間が、「ヤバい」を使わずに感想を伝える
「ヤバい」という単語をヤバいくらい使う。マジでヤバすぎるくらい「ヤバい」という。ヤバい。
noteで気ままに色々読んでいると、普段どれだけ言葉をないがしろにしているかが浮き彫りになる。
「いったい頭のどこからそんな単語が出てくるんだ」と思うほど日本語を巧みに操る人がゴロゴロいて、尊敬半分、嫉妬半分くらいの気持ちでスキボタンを押す。いつも。
スキボタン1回の押下では足りなくて、”スタンディングオベーションボタン”を押したくなるような作品だってごまんとある。というか、私がスキする記事の半分はこれだ。
スキでは物足りない私のようなユーザーに、noteは薄い文字でさりげなくアドバイスをしてくれる。
スタオベではなくコメントを送れと。要はそう言っているのだ。確かに作品の感想は励みになる。このアドバイスは正しい。まったくもって正しい。
私もこれにならってコメントを送ろうと思うのだが、日常会話で「ヤバい」しか言わない人間が急に饒舌になれるわけがない。
感想を考えているうちに時計の長針が半周していることに気付き、言語化できなかったヤバい感情と共にスキボタンを押して去る。記事を読んだ私の挙動は大体こんな感じだ。
コメントを残せたことなんて1回しかない。
前置きが長くなってもうすでにヤバいのだけど、まあ、コメント欄に書けなかったヤバい感想を、私のnoteで書いてしまおうと。要はそういう趣旨の記事である。
本当はフォローしているnoterさん(noteに投稿している人をこう呼ぶらしい)全員を紹介したいのだが、膨大な文字数になってしまうし、何より時間がいくらあっても足りない。
なので本当に申し訳ないのだけれど、今回は4人の方に絞って記事の感想を書きました。
そしてもうひとつお詫びがあります。私はnoteにおけるユーザーさんとの距離の取り方が未だによく分かっていません。なので妙に馴れ馴れしい感想になっていたら申し訳ないです。本当にごめんなさい。
藤堂 紗夜さん『求む太陽光』
藤堂さんの、日常のなんてことない出来事を淡々と綴る作風が好きです。
猫が家族のもとにトコトコ歩いてきて鳴く。そんな些細なことを「太陽が沈むことに抗議している」と捉えるご家族の感性が瑞々しいというか何というか、詩的で羨ましくなります。
藤堂さんはHSPとのことですが、小さなことを丁寧にすくい取る感受性はご家族ゆずりでもあるのかなと思いました。
ご実家の猫さんは20年以上も生きているそうで……! それだけ長生きなら本当に「太陽出すかヒーターつけるかしなさい」って言ってそうですよね。
これは私の勝手な思い込みなんですけど、多分猫さんは人間の動きをよく観察しているのでしょう。照明を点けたり消したりして部屋の明るさを調節できるんだから、同じ要領で太陽も出せるだろうと。
そんな風に思ってそうじゃないですか。あ、私だけですか。
猫さんにとって、太陽は出しっぱなしの方が都合が良いのかもしれません。気が済むまで日向ぼっこをして、飽きたらウロウロして、ちょっと飼い主に構ってあげて、また気が済むまで日向ぼっこをするみたいな。そんな生活を送りたいのだと思います。
なのに太陽は毎日沈む。余計なことをしてくれるなと。そう訴えているように感じました。猫さんがどんな柄かも知らないのに、自然とそう思ってしまいました。
今年の冬は、藤堂さんが送った暖かいベッドでぬくぬくと過ごしてほしいです。藤堂さんも猫さんも健康に冬を越せますように。
遊布野ユフさん『今日も私は竹を編む。』
ユフさんの手がけた竹籠はプライドを感じます。雅な佇まいで幻想的です。私結構なアホなんで、ユフさんの竹籠を目の前に出されて「トトロが蛍を入れてた虫かごだ」と言われたら普通に信じると思います。
で、同時に「これは実物を見ないとダメだな」とも思いました。
掲載されている写真が悪いという意味ではなくて、こういう手仕事系の作品って実物と画像とではまるで違うんですね。雲泥の差といいますか。
モナ・リザを鑑賞するためにフランス旅行に行くような感じです。伝わりますかね。伝わらなかったらすみません。
それにしても本当に綺麗な工芸品ですね。光を当てたときの影も美しくて、ランプシェードみたいにして眺めていたいです(もしかしたら構造上、照明器具としては利用できないのかもしれませんが……)。
1度途絶えた技術を復元させるのはそれこそ骨の折れる作業だったかと思います。日本語って進化が早い言語だと思っていて、つい100年前の資料ですら、ある程度勉強しないと読めないんですよね。そういうのも難しさに拍車をかけてるんだと思います。
もちろん資料を解読した先には技術的な壁があるわけで、そしてそれを越えたら今度は継承の壁があって、とまあ文字通り先が長いわけです。ユフさんは軽く100回は心が折れたとおっしゃっていますが、私は最初の1回で全部投げ出してるでしょう。
並大抵の覚悟と熱意ではできないことをなされているなと心から思います。
このご時世ですから、気軽に展示会を開いたり遊びに行ったりできないのがもどかしいです。いつかユフさんの竹籠を直接拝見してみたいな、と竹細工の記事を読むたびに思います。
あとこれは完全に余談なんですが、先日呟いておられた大掃除の画像がめちゃくちゃ面白くて笑ってしまいました。
中央で逆立ちしてる腕時計がツボです。絶対ドヤ顔してる。私もそろそろ大掃除しないと、と思いました。
キリメンさん『公園で気軽にSASUKE』
私、笑える記事がめっちゃ好きなんですね。なので初めてキリメンさんの記事を拝見したとき「オモコロ系の人だ!」と嬉しくなって勢いそのままにフォローした記憶があります。
あと中学生で江戸川乱歩にハマってるのがさり気なくクレイジーで面白い。
公園に寄ったときの画像が一面真っ茶色でめっちゃ笑いました。遊具あれへんがな。と思ってたらちゃんとアスレチックが登場して安心しました。
キリメンさんは若いのでもしかしたら全然平気かもしれないんですけど、公園の遊具って今遊ぶと結構ハードですよね。掴まったり登ったり降りたりで確かにSASUKEっぽいなと思います。
あと、うんていの時キリメンさんが地面に足がつかないようにしてるのを見てニヤッとしました。分かります。子供用の遊具で遊んだらああなりますよね。
公園の遊具って幼児に合わせて作られてるからサイズ感が合わなくて逆に難しくないですか。この間、公園のブランコに乗ってみたら座板が小さくてビックリしました。すべての規格が小さい。
キリメンさんはARuFaさんがお好きだという記載をどこぞで拝見して膝を打ちました。記事の随所にARuFaイズムを感じるなと思ってたのです(そんな言葉があるのか分からないですが)。
ARuFaさんのパクリだとかそういうことを言いたいんじゃなくて、彼へのリスペクトを感じる記事だなあ、面白いなあと思ってまして。「面白い」しか語彙がなくて恥ずかしいんですけど、本当に面白くて好きです。
ARuFaさんもそうなんですが、キリメンさんが書く、いわゆるオモコロ系の記事って画像をたくさん用意しないといけないし、企画もしっかり練らないといかんのでweb記事の中でもかなり手間がかかるタイプだと思うんです。正直トップクラスだと思います。
それを個人レベルで、時にはお友達の力を借りながら記事を作るキリメンさんのバイタリティを素直に尊敬してます。ほんますごいです。私には到底真似できません。
冒頭でも言いましたが、私は笑える記事が純粋に好きなのでキリメンさんの更新を今後も楽しみにしています。学業との両立は大変かと思いますが、お体に気をつけて頑張ってください。
たかやんさん『あほの関西人、またもやnoteでスゴイ事に気づいたとか言い出す。』
この記事の「ハーーーーッ!!!!」が最高にわけ分からなくて好きです。まったくお分かりいただけない。でも直後に書かれた説明でたかやんさんの熱い思いを理解したので私もテレパシーを送り返したいと思います。
ハーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!
……茶番はこれくらいにしときます。慣れないことをするもんじゃない。
本題なんですけど、この記事で書かれてる「真面目なコメントは恥ずかしくて書きづらい」って内容にすごく共感しまして。ほんで、ちょっと褒められると有頂天になってニヤニヤしてしまうってのもよく分かりまして。
私も嬉しいお言葉を頂戴したときは、その場面を牛みたいに反芻して何度も味わいます。ほんまです。
メッセージ類なんかはひとつ残らず保存しますし、コメントやらリプライはスクショして取っておくくらい嬉しいんですね。傍から見たらストーカー一歩手前みたいなことをしています。
なのであの記事によっぽどコメントを書こうか迷ったんですが、結局諦めてしまいました。
さっきの件でお分かりかと思いますが、私はテレパシーが使えません。コメントも上手いこと浮かばなくて、スキだけして終わらせた感じです。なので今回noteで書きました。早くテレパシー習得したい。
個人的な印象なんですけど、たかやんさんの記事は1つの中にいくつも話題があって、しかもそれが毎日更新されるので日刊の小冊子を購読してる気分になるんですね。毎日更新なのに内容が高カロリーでいつも圧倒されます。
そして急に自分語りをしますが、私は難解な言葉でかっこいいこと言うよりも、平易な言葉で深いことを言えるようになりたいんです。
たかやんさんの文は、ふざけた雰囲気で簡便な言葉しか使っていないのに妙にストンと腑に落ちる。なのですごく勉強になります。
「あほの関西人」を自称してはりますけど、ほんまは賢いんとちゃいますの? と問いただしたくなるくらいです。アイコンもインテリジェンスなワンちゃんだし。
まあ、そんな理由があって、私たかやんさんの文体かなり好きなんですね。
こんな文章書けたら、そらおもろいやろなと本気で思ってます。ほんまです。なのでたかやんさんの作風を理解するためにまずは裸族になろうかなと思ったんですが、最近寒いので今後も服を着てnoteを書きます。
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