「甘えさせる」のも、大人の腕の見せどころ。子どもの「愛情を受け取る器」を、溢れるくらいいっぱいにする。
いま、こちらの本を少しずつ読んでいます。
ちなみに、あえて少しずつ大切に読んでいます。もちろん一気に読み終えられたらいいんですが、私にはそれは無理だーと最近わかってきました。
一気に読んでしまうとそのあと息切れしたように毎日続かないで、結局読み終えられないので、それが分かってきてからは、1日1ページでいいと自分に許可を出して、必ず毎日読むことにしています。
そんな話はさておき。
松井るり子さんの本には、素敵な言葉がたくさんあって本が付箋だらけになっていますが、以下もそのうちの一つです。
この一節が、私に、子どもたちにそうやって接することができているだろうか?と振り返るきっかけをくれました。
うちの年少の娘は、まだ指しゃぶりをします。
すこーしずつ減っているし、無理矢理にやめさせても…と思っていたのですが、先日歯磨きの仕上げをしていたら、上下の噛み合わせがずいふんズレていることに改めて気づき、その場で娘に、
「こんなに(上の歯と下の歯の間)開いちゃってると、おおきくなったらずっとこーゆーの(矯正器具のこと)をはめるんだよ、痛いんだよ、歯医者さんにも何回もいくんだよ」
と言ったところ、何かが伝わったのか、娘がすぐに
「わかった、もうちゅばちゅぱしない」
と言ったのです。
しかしその夜、ベッドの中で、私はすこし後悔しました。これでよかったんだろうか、と。
先日の記事でも、娘の心身の成長に寄り添って見守ろうと思ったのに、噛み合わせの現実を目の当たりにした瞬間的な感情で、無理矢理に娘に同意をさせてしまったのではないか、と。
それから数日経ち、娘は少しずつ指しゃぶりをやめようと、気をつけてくれています。
私があの夜に放った言葉と思いは、もう戻らない。
だから、代わりに私は「たくさん愛情を感じさせてあげよう、甘えさせよう」と、決めました。
松井るり子さんの言葉通り、子ども達はそれぞれに愛情を受ける器を持っているんだから、私は娘のそれを、毎日溢れるくらいいっぱいにしてあげよう、と。
もちろん今まで、愛情はおもいっきり与えているつもりです。ただ、娘が指しゃぶりをすることに対して、0歳児から保育園に預けていたことで、もしかして寂しい思いをさせてしまったかもしれない、という思いもあります。
松井さんのお言葉に加えて、ボウルヴィの愛着の考え方からも、子どもが心身ともに安心できる愛着関係を身近な大人と築いて初めて、外の世界へ出ていけると言われています。
つまり、子どもの心身の安心のうち「愛情を受け取る器」が日々満ち満ちていることも、きっと彼らの心身の発達に寄与するはず。
だからこそ、もし娘が寂しいとどこかで思っているかもしれないのであれば、私はそれを、もっともっと意識的に満たしていこう、と思ったのです。
抱っこって言われたら、抱っこする。
えほん読んでって言われた、読む。
こっち来てって手を引かれたら、その手を握って一緒にいく。
そんな当たり前のことだけど、「やる」って決めた方がきっと、たくさんできる。
小1のお兄ちゃんも、どんどんお世話がいらなくなって何でも1人で出来ちゃうから、ついつい頼ってしまうけど、まだ甘えたい時もあって「ママー」って抱きついてきてくれます。
自立できないような「甘えん坊」ではなくて、彼らが毎日自分のできることを目一杯やって、遊びきって、あぁちょっと疲れたな一休みしたいなぁと思ったときに、「ママぁ〜」とやってくるような「甘え」。
ママやパパに沢山ぎゅってしてもらったり、一緒に寝たりして、満タン充電、あしたもいっぱいあそぶぞっ、て思ってくれるんですね。
そうやって子どもたちが「今、甘えたいな」と思っているときに、うまく甘えさせるのも、大人の腕の見せどころだなぁと思います。
しかも、普段からの信頼関係が土台にあって、子どもを普段からよく観察して、子どもが甘えたいサインを見逃さずに、出来るだけタイムリーに(子どもはすぐ忘れます)甘えさせる。あぁ、やっぱり子どもとの関わりは、一筋縄ではいかないなぁ、と思います。
家事やその他諸々で忙しく、余裕が無くなると、子ども達が自分たちだけでやってくれることや、大人の言う通りに物事を進めることに、頼ってしまいがちです。
家事や雑事が途切れずトントン進むから、時々「ねぇ」って声をかけられても「あとで」って言って、つい集中して済ませてしまうこともります。
そんな忙しい毎日でも、時々、「我が子達の愛されたい器は、いつも満タンかな?」と気にかけて、子どもの様子を観察して寄り添う時間が少しでもあれば、子どもとの信頼関係は自然に構築されていくと思います。
何より、甘えてくれるのは、きっとあと数年のうち。いまどんなに大変だって感じても、数年後には、少しずつ離れていく。ばいばいの時、あんなに大きく手を振ってくれるのも、今のうちなんだよなぁ。
数年後に、「私はたくさん子どもに甘えてもらえて良かった」と振り返れるようにしていきたいと思います。
では今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
hona
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