ニュートンとペイトリオッツ
今回はNFLの話、ペイトリオッツにQBキャム・ニュートンが加入した。生ける伝説のトムブレイディを失い。どうなるんだと心配する人もいただろう?2015年MVPプレイヤーのニュートンの加入はほっとした人もいるかもしれない。
ペイトリオッツがブレイディと契約をしなかったことを意外と考える方は多いが、これは数値的にはおかしくない。昨年は爆発的攻撃力が見えなくなり守備力で勝つが多かった。ブロンコスのマニングの最終年のようにゲームを壊しかねないまではいかないまでも・・故につぎのQBをトレードで取るのはある意味考えられる。
アメリカンスポーツ
アメリカンスポーツの特徴にドラフトとサラリーキャップの問題がある。
現在の日本のプロ野球のように、選手の希望を踏まえてはない。昨年の最下位から基本ドラフトでは選択権が与えられる。但し、選択権もトレードできるから、さまざまなドラマが起こる。また、三年目、四年目のあたりでルーキーで締結した契約が終わり、フリーエージェントになる権利が与えられる。
一方のサラリーキャップは各球団に毎年、チームとして使える契約金の限界額が設定されています。
これにより、基本的にずっと強いが成り立たなくなる。有力選手の契約金は徐々に高くなり、契約できなくなる。これにより戦力均等化を図る。
ペイトリオッツとブレイディはそんななかで二十年渡り強いままだった。これは、ブレイディの契約金が本人希望でが安いため、他の有力選手と契約できる。優勝したい選手が、ペイトリオッツなら安くても行くよーとかがある。能力があるが、問題行動がある選手でも、ヘッドコーチがしたがわせるカリスマ力があるなど条件があった。
さらには、ドラフトやトレードのスカウトが他の球団とは違う基準でものを見て選手をつれてくる。すなわち、他の球団では捨ててしまうものに価値を見いだし、球団が育て、球団として強くなる。
先見の明と教育が、ブレイディも含めペイトリオッツの凄さだった。
ある意味最高の組織である。強すぎて嫌いという人は多いが・・よくみると・・
見えてくるもの
今回のニュートンとの契約は、一年契約であり、金額が抑えられている。球団経営に金銭的圧迫がすくない。
ブレイディには、安定、安心があり、ペイトリオッツは強かったが・・それは、勝利をなによりも優先する哲学によるものだと思う。
翻って、ブレイディが加齢によりどうしても能力を衰えた時にともに沈没するのか?それとも違う方法で力を維持するのか?二つの選択肢がある。
ペイトリオッツは後者を選んだ、その方法から見えるものはなんであろうか?
多分だか、ペイトリオッツはニュートンも含め、オフェンスにあまり期待していないのではないか?ゲームを壊さない程度でよいと・・。ディフェンスで勝てると考えているのだろうと。ヘッドコーチ、ベリチックの力量が問われている。
目的は優勝なのか?強さの維持なのか?ドラフトという不確定要素、特にQBの一巡成功の難しさから考えると今回の判断はある意味で、妥当。
NFLの話だけど抽象化すると組織論であり、寺院だって学ぶべきことはある。ペイトリオッツはいつもオフェンスの数値はよかった。しかし、ディフェンスはそうではなかった時もある。ただし、失点は少なく、ゴール前のディフェンスは強い。要所要所は強かった。去年は、ディフェンス全体の数値がよかったのは、ディフェンスコーディネーターがいなくなり、ベリチックが兼任したからか・・
となれば、ディフェンスは計算できる。ちなみにここで学ぶべきは、ストロングポイントは時代や状況で変わる、その中でも勝てるのは、状況判断だという話だろう。
寺院で考えると
人口減少時代の寺院だって同じ、今までとは違う。状況や場所、市町村のやり方、隣寺院が何をしているか?自坊と僧侶の強みは?弱味は?
墓地、葬儀に頼っているが、間違えなく縮小する。その中で維持するメリットを檀家さんや社会に与えられるのか?もしくはそれを補い、差別化を図れるものは?よくよく考えるべきでしょうね。
さらには、コロナで今まで以上に家族、一緒にすむ方々との距離は縮まり、社会や友人との距離はひらいた。
縮小と家族化の関係の中に寺院はいる。どうすべきか?私も考えはあるが・・寺院の方々はよくよく考えるべきでしょうね。
いずれにせよ、NFLのやはり楽しみな一年が近づいてきている。