現在もイスラエルでは、戦闘が行われている。それは、ある意味で宗教戦争の側面も存在しています。 旧約聖書の中で神がユダヤの民に約束の地 カナンを与えたとあります。その土地がエルサレムに当たります。さらにその場所は、イエス・キリスト(もともとユダヤ人)が教えを述べ、処刑、埋葬、復活したとされる場所であり、イスラム教の教祖ムハンマドが一夜のうちに昇天する旅を体験したとされる場所でもあります。3宗教の聖地というわけです。 その土地をめぐっては、十字軍が起こったりもしています。 聖地
昨今、イスラエル・パレスチナ問題が報道されている。政治の問題であるが、宗教の問題でもある。 イスラエルの土地は、ユダヤ人にとっては契約により守られた場所でもあるからだ。 契約に関して広辞苑では 【契約】①約束。約定 ②〔法〕対立する複数の意思表示の合致によって成立する法律行為。 贈与・売買・交換・貸借・請負・雇用・委任・寄託などがその例。③ [宗] キリスト教で、神が救いの業をなしとげるために、人間と結ぶ恵みの関係。イスラエル民族に対してモーセを通じて結ばれた関係を旧約(旧契
ものごとを正しく見ることは、難しい。仏教では八正道という目指すべき実践徳目の先頭にあげられている。 我々はつい自分の都合でものを見る。一つの事実を片方からみるとAと見え、違う立場からみるとBと見える。当事者でないなら比較的客観的に見えるが…それでも生きてきたなかでの体験に囚われてしまう。 SNSで見ていて感じるのは、都合で見てしまうこと。 同じような行動でも自分の嫌いな人物だと批判的に扱い。好きな人物だと肯定的に扱う。 確かに批判的に扱うべきケースはある。しかし、その人物が
少子高齢化の話はよく聞くし、出てくる。現実に本年の本休寺御会式では、ケアマネージャーさんに講演を頂いている。 老いと向き合うことを仏教では根本的問題としてきた。四苦という生老病死の苦しみの一つに数えられている。 人間は生まれたならば、老いて、病を得て、亡くなってしまうという話であり、その事実を受け入れられない。老いたくないけど、老いてしまう。「~したくないが〜してしまう。」という欲望が苦しみの原因と見定め、制御する方法を提示しようとしたと考えられる。 生老病死という如何とも
過日、友人たちと話あった。今後の仏教や寺院のあり方を話あった。 個人的には、あまりこれからの寺院に関してポジティブには捉えていない。社会の変化に、自坊も含め多くの寺院が対応出来ているとは思えない。 社会が人口減少、少子高齢化し、国が社会保障を減らす方向であり、生活者が葬儀、供養に回せる経済力を失っていく。それを寺院の都合でなんとか出来ないか?というのは難しい。 おそらく、自坊も経済的に行き詰まることになるだろうと思うと話した。 一方で、寺が諸行無常でなくなっていく、だから何も
朝日新聞の書評で紹介されていた『増えるものたちの進化生物学 (ちくまプリマー新書 423) 』 https://amzn.asia/d/cypjCYP を読み終わらせた。なぜ生きているのか、なぜ死にたくないのか、なぜ他人か気になるのか、なぜ性があるのか、何のために生まれてきたのか といった気になる話題ばかり… なぜ生きているのかは、増えて遺伝する物資が地球上に生まれたからであり、死にたくないのは、小産小死の戦略をとったからであり、自然いのちを大切にするようになり、さらに
昨日は本休寺で初ビブリオバトルでした。 今までリードフォアクションの手法を用いた読書会をしてきましたが…ビブリオバトル楽しいので、やってみました。 さて、参加者は私も含めて三人。紹介された本は… 『ヨモツイクサ』 『世にも危険な医療の世界史』 『アド・アストラ 1 ―スキピオとハンニバル― (ヤングジャンプコミックス) でした。 チャンプ本は…私が紹介したアド・アストラ。 ハンニバルとスキピオのポエニ戦争を扱ったマンガです。絵が詳細なのと、ストーリーが歴史に
とある医療、介護関係者の勉強会で依頼されオンライン講義をした。そこから、お願いをして対話をさせてもらっている。 昨晩も会があったのだが、臨床の現場の悩みを聞かせて頂いた。 基本、仏教の教理に基づいて対話をしているつもりではあるが、私から見た考えであり、正解を持っているわけではない。 使っている言葉も基本、仏教語は少ない。日常に落しこんで話すを心がけている。 参加者のみなさんの意見や方法を聞きながら、自分の足りなさに気がつく時間であった。 質問を受ける中で触れたのは、『生き方
7月25日の天声人語に 舞台は、東京にある米軍横田基地2010年から12年にかけて、ここで有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が3回漏れ出した。 分解されにくく、健康への影響が懸念されている化学物質だ。なのに発生から10年以上もたって、ようやく事実が公表されたさらに驚くことに、防衛省は、19年には米側漏出から報告を受けていたのだという。 地下水にも関わる問題であり、生活者のいのちに直結するのであるから大問題だと思う。 防衛省はアメリカとの交渉、担当者の引き継ぎで時
一昨日の夜に勉強会をしていた。某大学教授に教えを請うている。さて、その先生には私的勉強会以前に、僧侶向けの講習会で何度か講義を受けてきた。 ある時、ある会議のコーデネーターを私が勤めたとき、データをどう切り取るか?という点この点を強調して欲しいとお願いしたことがある。 また、同様のデータでこれからの研究で考えるべき数値や切り取り方を教えてくれた発表もして頂いたこともある。 同じデータでも聞き手目線で考えて、今、この聴衆に役に立つ切り取り方はという視点で発表をしていただい
7月9日は茂原で49日忌のあと食事の席に出て、その後土気に移動し、本休寺にてお経の会。読経のあとの茶話会では、参加者の方から遊びに行く場もないから、月に一回のお経の会で皆さんと会えるのが楽しみと言われる。 住むようになって始めたからもう20 年近くになる。メンバーは高齢化しつつ、変化しながら細々と続いている。 高齢者の居場所の一つとしてのお寺の役割は確かにあるのであろう。 夕方には総代会 過日見積もりをとり決めた業者が再度見積もりを出してきた。数十万円値上がったため再度、総
宗教の問題というと昨今は、旧統一教会の問題であり、古くはオウム真理教になる。(ザイム真理教はまた別だけど…(笑)) 信を問うとなると疑うことなきもの、盲信的なものをよしとする傾向がある。はたしてそれでよいのであろうか? さらには、信仰のバロメーターが布施と考え、ある種の布施の強要、布施の洗脳があったのではないだろうか? 安倍氏殺害の原因になったのは、生活を壊すほどの布施にあった。過剰であったのであり、出来うる範囲をゆうに超えたものであったことにある。 バランスとは、こ
昨日は本休寺で、初の介護者カフェを開催。2名参加してくださった。 お一人は、オンラインで交流があり、とある本を一緒に読んでいる仲間でした。突如の訪問で、びっくりしつつもありがたかった。この度初めてどちらにお住まいか?を聞きましたが、自坊から車で45分くらいの場所でちょいと距離あるなーと感じました。今は地元の包括支援センターに関わられていて、認知症カフェなどを開催支援しているそうです。 もう一方は、地元のケアマネさん。介護をしている方が思いを吐き出す場がほしいと言われるが、自分
本を読むのが好きなのですが、つい最近読んだ本に100分de名著レイ・ブラットベリ『華氏451度』(戸山田和久解説)があります。本書はSF作品で本を所有することが禁止された社会、本を焼く社会です。 そこでは、葬式が行われていません。主人公の先輩にあたる人物は以下のように述べます。 「葬式は悲しみをもたらすし、異教の匂いがする。ならばそれも燃やしてしまえ。人が死んだら五分後には、ヘリコプターで全国津々浦々どこへでも届けてもらえる火葬炉“大炎管へ直行だ。十分後にはほんの少量の黒い塵
7月2日の朝日新聞の天声人語は、井上陽水の『傘がない』から始まっている。我々のあり方、平和や優しさを失っていないか?という疑問を示している。 井上陽水と言うと個人的には『少年時代』が好きだった。 沢木耕太郎『バーボン・ストリート (新潮文庫)』 https://amzn.asia/d/iNtvNV0 に井上陽水の[ワカンナイ]が作られていく過程が書かれている。シンガソングライターの力に驚くが…。 一方でワカンナイにあるのは、所在のなさだろう。 ないは仏教でも明かりす
とある方の投稿から 『仏教と資本主義 (新潮新書)』 https://amzn.asia/d/6I8wD0w を見直すことになった。 かなりダイジェストに内容を書くと以下のようになるかと思う。 行基―僧院から出でて働く事を肯定 「菩薩になるための行と信じてよく働く」(57頁) 親鸞―弥陀の敬虔な帰依、善行往生を否定し、結婚を肯定したことはプロテスタントに似ている 法然―既存宗教の権威を否定、専修念仏を述べる。僧の妻帯も否定していない。マルティン・ルターに近い。 鈴木正三―