栗拾い

那須の山道を散歩していると
いが栗がたくさん落ちている。
いががぱっかり割れて、
栗の実が見えているものも。
いがに包まれているものは
靴底でしごけば実が出てくる。

とても小さい山栗だけど、
美味しさは変わらないだろう。
たくさんの栗を拾って、
ズボンのポケットに入れる。
小さい栗なのにどんどんと
ポケットが膨らんでくる。

夢中になっての栗拾いは
子供に戻ったような気がする。
家に戻って栗を水洗いして、
鍋にたっぷりの水に塩を入れ、
中火で沸騰するまで煮る。
その後は弱火で30分茹でる。

試しに茹でた栗をつまみ、
熱々を切って食べてみる。
大して甘くはないが栗の
素朴で豊かな味わいがいい。
火を止めてそのまま1時間、
鍋を放置してあら熱を取る。

栗がしっとりと仕上がり、
塩味が染みて甘さが引き立つ。
たくさんの栗を包丁で切っては、
スプーンで搔きだして食べる。
秋の自然の味覚をいただいた。
この山栗は芝栗とも呼ぶようだ。