エピソード2―(1) クチナシと神示
沙羅が向かったのは神社の一角に在るとある場所だった。
ここは古くから伝わる「鬼伝説」が存在する場所でもあった。
1000年以上続くと言われるその神示は「鬼討伐」に勝利した後、埋められた「鬼の首」の上に「窯」を置き、その上の「蒸篭(せいろ)」で吉兆を占う方法だ。
吉と出るなら「鬼の咆哮」が大きく聴こえ、凶ならば本人に聴こえる事が無い言われている不思議な神示だ。
この神示は「鬼の子孫」である巫女しか赦されず、一般の人間が占う事が出来ないと言う貴重な神示だった。
更に他の神社とは