妊娠糖尿病 血糖値の改善策
おはようございます。
昨日は外来で、たくさんの妊娠糖尿病の栄養相談をしました。
わたしは食事記録のノートを見れば 楽しんでやっているか、やっつけで食べているか、はたまた 迷子中なのかわかります。
昨日は7人くらいのほとんどが
たった1回か2回の栄養相談で食事療法がうまくいっています。
しかもそこそこ楽しめている様子。
「すごい。すごい。」と驚くと、みなさん喜んで「もっと楽しめそう」とか「安心して継続できる~」といい笑顔で帰っていきました。
中に1人、うまくいっていない方がいました。
毎日血糖値オーバーしています。
食事内容もイマイチ。
チャーハンだけ。おにぎりだけ。
3度の栄養相談の記録では、毎回主菜不足が指摘されています。
主食だけの献立はNGとも。
中国の女性で日本語は片言。日本語が流暢な妹さんがエントランス(病院の中に入ることができないので、エントランスホールで待機中)にいるとのことで、妹さんに通訳してもらうことにしました。
そしたらね、妹さんは数年前当院でお産されていて、やはり妊娠糖尿病と診断され私たちの栄養相談を受けていたのです。
しかもずいぶんと順調に血糖値が安定されていた様子。
食事記録を見せて、主菜を増やすような工夫についてお話ししたところ、
「これはひどいよ。赤ちゃんのためにならない。」と言ってお姉さんであるその患者に細かく肉や魚や卵の食べ方を教えていました。
みるみる曇るその患者さんの顔。
きっと片言しかわからなくても、私たちのこれまでの説明はわかっていたのですね。
同じことを妹さんの言葉で伝えられる。
しかもおそらくストレートな言葉で。
「でもごはんがもっと食べたいよ。」と一言反論。それに対して私より先に「それどころじゃない」的なことを伝える妹さん。
うまく行く人となかなか血糖値が安定しない人の違いがよくわかる1日でした。
自主性を持ってやるか否か
これだけです。
「わたしがわたしと赤ちゃんのためにやる」
そう思える人は、少々時間がかかってもうまくいきます。
食生活の変化も楽しめます。
うんと悪くなっている人でも、お産が大変であってもなんとかなります。
けれど
「なんでわたしが妊娠糖尿病?どうして食べたいのにダメって言うの?」
みたいに 妊娠糖尿病と言う診断がどこか人のせいになっている方は
食事も改善イマイチのまま、お産もトラブルが多い。
最後までどこか人のせいなので、印象としてもそうなるのでしょう。
妊娠糖尿病と診断されたのは、
赤ちゃんが「これまでの食事はママに合っていないよ」と教えてくれた大事なメッセージ。
現実を受けれいられないと産後の食生活も元通り。
そうなれば、産後あっと言う間に本当の糖尿病になります。
わたしは低糖質高タンパク食事療法を勧めますが、カロリー制限食事療法をやっていても、オリジナルでもいい。
ママ自身が、妊娠糖尿病と診断された意味を考え、身体とちゃんと向き合って大切に自分自身と赤ちゃんを育もう とする気持ちがあればどんな食事療法でも血糖値は安定します。
やり方が真逆でも 不思議とそうしたものです。
心の安定も血糖値に影響するものですしね!
だから血糖値が安定せずにもやもやしちゃっているあなたは、細かな数値に惑わされるより、あなた自身と赤ちゃんに何がベストで、将来どうなっていきたいのか考えながら、『今』を楽しみましょうね!
同じやることなら、楽しんだ者勝ちですよ(*'▽')
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