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マインドフルネスって何なのか?

日本でもテレビやYouTubeなどで聞かれるようになった「マインドフルネス」って、いったい何なのか?
なんか良さそうだけど、何が良いの?という方が多いような気がするので、まずは基本的なことについて書きたいと思います。


マインドフルネスとは

世界中にマインドフルネスを広めたジョンカバットジン博士が、日本の禅の影響を受けたのが始まりと言われています。
ジョンカバットジン博士たちの言葉を見てみましょう。

マインドフルネスとは、
意図的に、今この瞬間に
価値判断せず、ありのままの物事に
注意を向ける時に現れる気づきである

Williams,Teasdale,Segal,Kabat-Zinn(2007)

簡単に言うと、
「良いとか悪いとか決めつけずに、感じたそのままに気づくこと」
といった感じでしょうか。
何に気づくかというと、
身体の感覚や思考や感情に気づいていきます。

例えば、瞑想をしているときに全然関係ないことを考えていたとして、
「あー考え事しちゃった!ダメだ~」なんて思わなくていいよ、ということです。
「意識がそれて考え事してたな~」と気づいたら、また戻ればいいんです。
それに気づくたびに、何度でも繰り返すことができます。

時々、
考え事が浮かばないようになる、「無」になることが目的と思われることがありますが、そういうわけではないんですよね。

あと、リラックスを目的にして行う方も多いような気がしますが、それもまた違うと感じています。
マインドフルネスは『気づき』の瞑想なので、基本的には目覚めた状態で行います。

もし眠くなったら、
「眠くなった時の身体の感覚と思考と感情に気づいて、その後どのように対処するか」ということを観察していきます。
寝たくなるほど眠いなら、そのまま寝る、ということを選択しても良いかもしれませんね。


(洞爺健康館から画像をお借りしました)

マインドフルネスの種類

種類は、大きく分けて二つあります。

  • 集中して行う瞑想(フォーマルエクササイズ)

  • 日常で行う瞑想(インフォーマルエクササイズ)

集中して行う瞑想は、時間を決めて様々な瞑想をして、様々なことに気づいていきます。
「様々な瞑想」とは、
例えば、座る瞑想、食べる瞑想、歩く瞑想、動く瞑想・・・などなど、いろんな瞑想があります。
この時は、例えば「音楽を聴きながら」とか、何かをしながらというよりも、瞑想に集中していきます。

よく、「どのくらい瞑想したら良いですか?」と聞かれることがありますが、ほんの少しの時間から始めてみたら良いと思います。
もし出来そうなら、少しずつ時間を長くしてみても良いかもしれません。

8週間のしっかりしたプログラムでは、40~45分くらいの瞑想の宿題が出ます。長いですよね~。。。
もし取り組むのが難しくても、できるかできないかというよりも、どのあたりが難しいと感じるのかということを観察する方が大事になってきます。

日常で行う瞑想は、普段通りに生活している中で、その時その瞬間の様々なことについて気づいていきます。
家事をやっているときでも、仕事をしているときでも、ただ座っているときでも、ストレスを感じているときでも、
そんなときの、身体の感覚や思考や感情に気づいていきます。

そのような状態を「マインドフルに」行う、なんて言ったりします。
その逆は「マインドレス」=無意識、です。

「マインドレス(無意識)」になると

私たちはいろんなことを無意識に行っていることが多いと思います。
朝のルーティンとか、無意識にぱぱっとできてしまうのは、効率的でスムーズに物事を進められて良いかもしれませんね。

でも、ストレスを感じているときに無意識になっていると、どういうことが起こるでしょうか。
例えば、「甘いものやスナック菓子をつい食べ過ぎちゃった」「アルコールを飲みすぎて二日酔い」「ぐるぐる思考がとまらなくてしんどい」「無理に頑張りすぎてヘトヘト」とか・・・
よくある話かなと思いますが、良かれと思って始めたことも、結局は悪影響になったりすることも多いですよね。

「マインドフル」になると

無意識になっていることに意識を向けることで、様々なことに気づいていきます。
すると、ストレス対処も上手くなっていったりします。
例えば「呼吸が浅くなってる。ストレスを感じているな。深呼吸をしてちょっとリラックスしようかな」とか、自分で気づくことで、その後の対処も自分で選択することができます。
無意識にやりすぎていたことも、ほどほどのところで止められるかもしれません。

ストレス対処ができていく、ということは、自分自身を大事にすることができる、とも言えると思います。
つい私たちは「今は~~すべきだから」と、思考を優先して自分をないがしろにしてしまうことがありますが、
「本当はどうしたいのか」という、心の声や体の声に耳を傾けていくことで、自分自身の心地よい方向へと進むことが出来るかもしれません。

自分自身を大事にすることが出来ていくと、自分を取り巻く様々な物事に、感謝の気持ちも芽生えてくるかもしれません。
住む場所があること・食事を食べられること・街のあちこちに花が咲いている 等々・・・
普段当たり前だと思っていることも、当たり前ではなく、ありがたいなぁ・幸せだなぁ~と感じられるかもしれません。

マインドフルネスは「心の筋トレ」

一回腹筋運動をしたからといって、いきなり筋肉ムキムキになったりしないですよね。
それと一緒で、マインドフルネスも、ちょっとやったからといって、上記のようなことがすぐに出来るようになるかというと、難しいかもしれません。

「なんだよ効かないじゃないか!」
とすぐに諦めてしまうのはもったいないです。
「継続は力なり」
ほんの少しずつでも、普段の生活の中だけでも、
ちょっとずつ「気づく」ことを繰り返すことが大事なのだろうと思います。

終わりに

マインドフルネスってどういうものなのか?ということについて、なんとなくでも知っていただけたら嬉しいです。
文章で読むより、実際に体験してみるのが一番早いかもしれないですね。
世の中にはたくさんのマインドフルネス講師がいますので、様々な講師の瞑想ガイドを聞いてみてください。
「聞いていて心地よいな」と思う講師のガイドをしばらく聞きながら実践すると良いかもしれないですね。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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