介護への備え方
高齢化社会となっている昨今、介護を必要とする方は年々増えています。
そんな介護に関して皆さんはどれくらい知っていますか。
今回は介護に関して、5つの記事に分けてご紹介します。
ご自身だけでなく、ご家族やご友人など他の人のことも考えながら
読んでいただけたら幸いです。
記事一覧
1.介護って何?
2.介護の現状・原因・対策
3.どんな介護サービスがあるの?
4.介護に係る費用と給付金
5.介護への備え方(本記事)
1.介護に備えるとは
この記事では介護への備えに関して書いていきます。
とは言っても、備えもいろいろあります。
例えば、家族の誰が介護を行うのかや、
どのような方法で行ってほしいかを話し合うことも
備えの1つです。
ですが、一番大きな問題はやはり費用だと思います。
平均で500万円以上自己負担があるからです。
(詳しくは4.介護に係る費用と給付金をご覧ください。)
この資金を元気なうちに、あるいはご家族が用意しておく必要があります。
この記事ではこの費用をどのように用意するかについて書いていきます。
2.方法① 預金
まず最初に思いつくのは預金だと思います。
介護にならなくとも働かなくなった後の老後資金は必要ですので、
それも含めて預金口座に貯金されている方も多いのではないでしょうか。
すでにある程度ご高齢になっている方やご高齢のご両親がいる場合は
こちらで用意するのが良いでしょう。
減る危険性もなく、すぐに費用として使うことができるためです。
ですが、まだ働いている方には貯金をオススメしません。
介護になる確率は65歳以上が圧倒的に高いため、すぐに必要になる可能性が
低いからです。
今後インフレや社会保険の自己負担額増加に伴い、お金の価値は目減りしていきます。
預金口座に入れたままにしておくとこの価値の目減りに対策できません。
次にご紹介する投資に回すことで、介護費用を貯めつつ、目減りの対策も
できるので、そちらの方が良いと思います。
メリット:すぐに使うことができる。
元本が減る可能性がほとんどない。
今ある口座でできるため、簡単。
デメリット:インフレなどに対応できない。
お金が増えない。
結論:すでにご高齢の方の介護費用対策であれば有効。
まだ働いている世代であれば預金よりも投資の方が良い。
3.方法② 投資
続いてご紹介するのは、投資です。
投資と言っても、デイトレードのように短期的に利益を上げる方法では
ありません。
長期で積み立てることで、介護費用や老後資金を貯める方法です。
また、利回りも預金に比べてはるかに高く、お金が増えていくことも
期待できます。
過去の統計を見ると、15年以上の積み立てであれば元本が減るリスクは
ほとんどありません。
これからゆっくり資金を貯めていける方向けの方法です。
また、iDecoやNISAを利用することで、利益に対する課税を一定まで
控除することができます。
ただし、あくまで過去の統計のため、元本が確実に割らないことを
補償するものではありませんのでご注意ください。
また、証券口座を開設するなど、預金とは別に手続きや管理が必要に
なります。
メリット:お金が増える可能性がある。
インフレなどにも対応できる。
iDecoなどを活用することで税金対策ができる。
デメリット:増えるまでに時間がかかる。
元本を割るリスクがある。
証券口座の開設など手続きが必要。
すぐには使えない。
4.方法③ 民間の保険
最後にご紹介するのは民間の保険会社が販売している介護保険です。
一時金で受け取れる商品や年金のように毎年受け取る商品など、
各社様々な介護保険を販売しています。
介護保険の良い点は、貯蓄に必要な期間がなく、すぐに
お金の準備ができる点です。
まだ働いている方でも、介護になる可能性は0ではありません。
貯蓄ができるまでは保険で対策するのも1つです。
いくつか例外はありますが、基本的には掛け捨てタイプの商品が
多いので、介護にならなかった場合は支払った保険料が
戻ってこないことがデメリットです。
ただし、医療保険など他の商品と比較すると安い保険料なので、
比較的負担は少ないと思います。
自分に合った保険を探してみましょう。
要介護1から保険金が支払われるが、要介護度によって支払われる保険金が
異なる、
要介護2から保険金が支払われ、予め定めた期間は要介護状態で
なくなっても保険金が支払われる等、
保険料だけでなく、支払われ方なども考慮して選びましょう。
メリット:すぐに介護費用を準備できる
支払った保険料以上に保険金を受け取れる可能性がある
デメリット:介護状態にならなかった場合、支払った保険料が無駄になる
介護以外にお金を回せない
商品を探し、選ぶのに時間がかかる場合がある
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
他にも方法があるかもしれませんが、大事なことは介護状態になった時、
手元にお金があるようにすることです。
自分で用意することもできますし、ご家族が用意することもできます。
自分だけでなく、家族のことまで考えて準備をしましょう。
そして、家族で介護について話すことはほとんどないと思いますので、
この記事を読んでくださった方はこの機会に話し合ってみましょう。
ただし、今の生活が苦しくならないように折り合いをつけることを
忘れずに。
保険に加入したものの、保険料が生活の負担となり、解約してしまった
といったような状態になってしまうと本末転倒です。
介護もそうですが、リスクを考えるときは現在と未来を総合的に
考えましょう。